大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「今日は天気がよいわね。ずっと曇りが続いていたから、気持ちがいいわ」
 エレノアが言ったように、ここ数日、暗い空が続いていた。雨が降ったりやんだりを繰り返し、さとうきびの刈り取りもなかなかできなかった。さとうきびは、刈り取ってから十日ほどは冷暗所で保管しておけるため、刈り取りができないときは、さとうきびを絞ったり煮詰めたりと、他の作業に従事してもらう。
「今日は、さとうきびがとれそうですか?」
 セシリアが尋ねると、エレノアは少し遠くを見つめる。そしてくすりと笑って頷いた。
「えぇ、今日はたくさんさとうきびをとっても問題ないそうよ。また、いつ天気が悪くなるかわからないから、とれるだけとっておきましょう。加工は雨の日でもできるから」
 さとうきびから砂糖への加工作業は教会で行っているが、そろそろそちらも手狭になりつつあった。そのためオリバーが教会近くの他の場所に、専用の工場を作るために動いている。領地に戻ってすぐに職人を手配してくれたため、あと一か月もすれば、砂糖作り専用の工場ができあがる予定だ。
 それがセシリアの今の楽しみでもあった。
 さらに職人たちは、砂糖作りをもっと楽にする魔法具の制作にもとりかかっている。早ければ工場ができあがる頃、魔法具も完成しているだろう。
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