大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「……あっ。お姉さま!」
 セシリアが急に大きな声をあげた。
「道の上に何かが落ちてます」
 さとうきび畑へと続く道の上に、何やら黒っぽい塊を見つけた。それは、セシリアよりも大きいものかもしれない。
「あら、本当。何かしら……あれ。大きいわよね?」
 大きさから推測するに、誰かがぽろっと荷物を落としたとか、そういったものではない。
「道のど真ん中に落ちていたら、危険ね。これからさとうきびを運ぶための荷車だって行き来するのだから」
 エレノアの言うとおりだ。あれでは通行の妨げとなってしまう。
「とりあえず荷物を確認して……誰かに頼んで荷車を持ってきてもらいましょう」
 エレノアとセシリアは、恐る恐る大きな荷物に近づいた。
「あ、お姉さま」
 近づいてわかった。大きな黒い塊は荷物なんかではない。黒い服を身につけている人間。
「お姉さま。人です、人が倒れています」
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