大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 シオンがさとうきびを堪能し終えると、来た道を戻り始めた。しかし、領主館へ向かう間も、シオンはセシリアの手をしっかりと握っている。
「おまえ、転びそうだしな。危ないから支えておいてやるよ」
「転びません」
 そう言い返した直後、セシリアがつまずいてしまったため、彼女の言葉は説得力を欠いた。それもあってシオンはセシリアの手を決して離さなかった。
「ところで、エレノアに好きな人とか婚約者とかっているのか?」
 突然シオンがそんな質問を投げかけ、セシリアは目を丸くした。
「そんなに驚くことか?」
「いえ、シオンさまはお姉さまに興味があるんですか?」
「おれじゃない。スタンのやつだ」
 スタンとはコンスタッドの愛称らしい。愛称で呼び合うほど、ふたりの仲は親しいのだろう。
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