大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「あのむっつりスケベやろう。エレノアがあのジェラルドと別れたことを知ったら、喜びやがって。今回の件だって、公爵側からの誘いだったけれど、いつ、こっちに顔を出そうかってスタンは考えていたんだ。そこに今回の事業の話が飛び込んできて……」
 興奮気味にまくし立てるシオンとは対照的に、セシリアは冷静だった。
 どうやらコンスタッドはエレノアに好意を寄せているらしい。それも、昨日ひと目見た瞬間からというわけではなく、ずっと前からのようだ。
「あ~、スタンっておれの叔父なんだよ。つまり、王弟ってやつ」
「そうなんですか?(なんなの? その裏設定。公爵で騎士団長で王弟って設定もりもりじゃない……そんなこと原作に書いてあった?)」
 セシリアの頭に浮かぶ謎の記憶にも、そんな情報はなかったらしい。驚きの感情が流れ込んできた。
「だから、まぁ、ちょくちょく社交の場とかでは、エレノアのことは見かけていたらしい。あの王太子にはもったいない女性だって言ってたな」
 コンスタッドがエレノアを高く評価していると知り、セシリアは素直に嬉しかった。
「しかも、自分では聞けないからって、おれを使ってセシリアからエレノアの情報を聞き出せって。やること、大人げないよな?」
< 174 / 231 >

この作品をシェア

pagetop