大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「シオン。自分より小さな子をいじめてはならないよ? 気になる子だからって、ダメだぞ?」
 コンスタッドが茶化すように言う。
「おれはいじめていないだろ。スタンと一緒にするな。おまえのほうがどう見てもエレノアをいじめているぞ」
「そうかな? 私はそういうつもりはないんだけどね。でも、やはり好きな子とは少しでも話をしたいし、一緒にいたいよな」
 ちらちらと横目でエレノアを見るコンスタッドは、彼女の反応を見て楽しんでいる。だが、エレノアは微動だにせず、表情を変えない。
「シング公爵さま。しつこい男の人は嫌われますよ」
「そういうことだ」
 セシリアがぴしゃりと言い放つと、シオンも重ねる。
「スタンもさ。なんでエレノアの前だとそうなるんだよ。いつも通りにしていたほうが、エレノアにも好かれるんじゃないのか?」
「なっ……好きな人には良く見せたいって思うのは当然のことだろう?」
 エレノアを話題にして男二人は盛り上がっているが、話題の中心であるエレノアはどこか一点を見つめたまま、表情を変えなかった。
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