大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 昼食を終え、少し休んだところで砂糖を製造している工場へと向かった。
 オリバーは事務作業が終わらないため、領主館に残って仕事を続けるとのこと。そのため、セシリア、エレノア、コンスタッド、シオンという、先ほどから変わらぬメンバーで馬車に揺られていた。
(シオン様のお母様は、あまりお身体が丈夫ではない。シオン様が生まれてから、さらに体調を崩して寝込む日が多くなって……だから、第一王子のカイン様との仲がうまくいっていないのよね……)
 先ほど耳にした、シオンと第一王子カインの関係が、幼いセシリアの心に影を落としていた。カインの話題になると、シオンの表情がどこか暗くなる。最初は喧嘩でもしたままここに来たのかと思ったが、そうではないらしい。
 カインは、母である王妃が病弱なのはシオンのせいだと考えている。それは喧嘩というより、深いわだかまりだった。
(そうか……だからシオン様は、聖女に会いにアッシュクロフへ……)
 セシリアは、目の前に座るシオンに思わず視線を向けた。
「……なんだ?」
 その視線に気がついたシオンが顔をあげる。
「あ、セシリアはぼんやりしていました」
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