大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 だからモリスから魔法を教えてもらうと言っても、何かを定期的にするというのはないのだ。
 基本的にはモリスが思い立ったとき。
「モリスにはきちんとお話をして、離れている間にどのような練習や勉強をしたらいいかを聞いておけばいいのよ。さっきも言ったように一年も離れるわけじゃないんだから」
「モリス……セシリアがいなくても、ここにいてくれますかね?」
「どういうこと?」
「だってモリスは王都に行こうとしていたんですよね? 精霊の導きで新しい弟子を探すためにアッシュクロフに来たって……」
 その途中でセシリアに会ったのだ。モリスはセシリアの魔力が面白いとは言ってくれたが、セシリアが精霊の導きの相手かどうかはわからない。
 セシリアがロックウェルに行ってしまったからって、フェルトンの街を出ていかれたら困る。
「そうね。モリスの当初の目的はそうだったかもしれない。だけど今、モリスには畑の管理という仕事を与えているの。彼女はその仕事を放り出して、どこかへ行くような人ではないと思うけど?」
「それに、あのばばぁなら、食べ物で釣っておけばいい」
 セシリアを励ますかのように、シオンがからりと明るく言った。
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