大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 それに、ちょっとしたこと、例えば魔法教本に書かれている内容が理解できないとか、そういったことはエレノアのほうが聞きやすい。
 だからセシリアは早速エレノアに聞きたいことがあった。
「あ、お姉さま。さっそくですが、お姉さまに教えていただきたいことがあります」
「なあに?」
 エレノアはやわらかな笑みを浮かべ、興味深そうに首を傾げる。幼い妹が、どのようなことを知りたいのかと関心があるのだろう。
 セシリアもそんな姉の顔を見て、安心して言葉を続ける。
「ええと。初めて来たところなのに、前にも来たことがあるって思うことありますよね?」
 昨日、卒業パーティーの会場に足を踏み入れたとき、なんとなくきたことがあるかも、と思ったのだ。
 そして目の前で繰り広げられた婚約破棄という茶番劇。それをきっかけに雪崩のように流れ込んできた記憶。
「そうね。だけどそれは、前世の記憶が関係しているとも言われているわ」
「前世、ですか?」
 セシリアは、琥珀色の目をまん丸くした。となれば、ここが『こどいや』の世界というのは前世の記憶によるものだろうか。
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