大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 エレノアが言うように、セシリアは今よりももっと幼いときに、バルコニーから落ちたことがある。雲を掴みたいとか、そんな理由でバルコニーから身を乗り出したら、見事に落下した。
 それに気がついたエレノアがすぐに風魔法を使い、セシリアの身体を持ち上げたため無傷だったが。
「セシリア、エレノアの言うとおりだ。もう少し落ち着きなさい……だが、あれは見事だなぁ」
 セシリアがバルコニーから落ちないようにと、娘の身体を抱き寄せながらケアード公爵も広がる緑を眺めた。そしてその緑の先には海が広がっている。
「真ん中に一本、道があるのが面白いわね」
 エレノアも感心する。
「せっかくですから、近くまで行ってみたいわ」
 甘いものに目がない母親は、さとうきびに興味津々だ。
「そうね。わたくしももっと近くで見てみたいわ。だってわたくしよりも大きな草なのでしょう? どのくらい大きいのか、興味があるもの」
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