大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「おはようございます。お父さま、お母さま、お姉さま」
「おはよう。もっとゆっくりしていてもよかったんだよ?」
 父親はやわらかな笑みを浮かべ、優しい眼差しを向けてくる。
「早くさとうきびの畑を見たいので、がんばって起きました」
 そうは言ってみたものの、完全に寝坊した。両親も姉も朝食をとっくに終えている。
「そうね。さとうきびのことはセシリアが詳しいだろうから。頼りにしているわよ?」
 エレノアの笑顔は太陽のように明るい。そんな姉が眩しく、まだ七歳のセシリアは恥ずかしくなってうつむいてしまう。
「昼前までさとうきびを確認して、昼食後は商会長と会う。それでよかったかな?」
 誰に尋ねるわけでもなく父親が口にすると、少し離れた場所に立っていたケビンが「はい」と答える。どうやら、今のはケビンに確認したようだ。
「セシリア。時間はまだたっぷりとあるわよ。ゆっくりとご飯を食べなさい」
 母親が立ち上がり、父親も席を立った。
 そうなると食堂に残されるのはセシリア一人かと思いきや、エレノアは紅茶のおかわりを頼んでいる。
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