大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「フェルトンの街は、娘のエレノアが領主代理としてまとめることになる。だが、見たとおり娘は若く、なによりも女性だ。今の話を聞く限りでは、きっと街の人たちに舐められてしまうだろう」
 ボリスはよりいっそう身体を丸める。耳が痛いとでも言うかのよう。
「だから会長には娘の協力者、味方になってもらいたい」
「は、はい。こちらこそよろしくお願いします。このさとうきび、とても素晴らしいです。これほどまで甘いものを食べたことがありません」
「さとうきびの汁ですが、そのまま料理に使うこともできます。ただ液体ですとどうしても保存には向きません。だからわたくしたちは、さとうきびから保存できる甘味料、砂糖を作ります」
「砂糖、ですか? さとうきびだから?」
 残念ながらセシリアも砂糖の由来は知らない。謎の記憶も静かである。
 ボリスの問いに「そうですね」と笑顔で答えているエレノアはさすがだ。
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