大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
 すなわち、今、行われている砂糖作りは、魔法によるもの。
 それを人の手だけで行うには時間がかかる。その時間をいかにして短縮できるか。
「お姉さま、さとうきびの汁が……」
 ぽろぽろと黒い塊ができた。慌てて鍋を火から下ろす。
「できた?」
 エレノアが恐る恐る鍋の中をのぞき込んだ。
「はい。できたと思います。だけど、これをもっとさらさらにするには、もと水分をとばす必要があるのですが……」
「でも、美味しそうなにおいね」
 そう言ったエレノアは、魔法でひゅっと風を吹かせつつ、鍋の中にある黒い塊を手に取ってパクリと食べた。
「あつっ……あ、でも、甘いわ」
「このままだと黒い砂糖です。原料糖にしないと白い砂糖になりません」
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