セカンドマリッジ ~病室で目覚めたら、夫と名乗るイケメン社長との激甘夫婦生活が始まりました~
「罪悪感ねー……まあ、本人に会ったことがない私がどうこう言えることじゃないけど、しっかり相手の気持ちを聞いた方がいいと思うよ。それに志歩の気持ちも隠さずに言うべきだと思う」
「うん……それはわかってるんだけど……彼の前で上手く言葉にできる自信がないんだよね」
醜く縋ったり、泣いたりしてしまいそうで怖い。悟への感謝の気持ちを前面に出して話せたらよいが、きっと彼と言葉を交わせば、それ以外の感情も簡単に表へ溢れ出してしまうだろう。
志歩は眉尻を下げて、困った顔で微笑む。
「じゃあ、電話で話してみたら?」
首を横に振りながら答える。
「電話でも一緒だと思う。たぶん、声を聞くだけで、いっぱいいっぱいになる……」
「それなら、いっそのこと手紙でも書く?」
「手紙……」
復唱しながら考え込む。あの家を出るときに手紙を置いてきたが、そこに自分の気持ちは書かなかった。意図的に書かなかったわけではなく、そこまで頭が回らなかっただけなのだが、よくよく考えてみれば、自分の想いを綴ってみてもよかったのかもしれない。
手紙ならば落ち着いて思っていることを言葉にできるし、続けざまに会話が始まることもないから、その後のやり取りに不安を覚えなくて済む。
直接会って話をする前に、一度手紙で自分の気持ちを伝えておくのもいいかもしれない。
志歩が一人で納得していると、加奈はなぜか少し驚いた表情をしている。
「え、もしかしてありなの?」
「ありかも」
「ありなんだ。そっか。適当に言ってみただけだったんだけど、ありならそうしよう!」
加奈はそう言うや否やベッドから立ち上がり、机の引き出しから便箋とペンを取り出す。それを志歩へと手渡すと、なぜかベッドではなくドアの方へと移動した。
「志歩、今日はここ一人で使っていいから、決心が鈍らないうちに書いちゃいな」
「え、さすがにそれは――」
出て行こうとする加奈を止めようと声をかけたが、加奈はそれを聞かずにさっさと部屋の外へと出る。
「じゃ、おやすみー」
加奈はひらひらと手を振り、志歩を一人残してドアを閉めてしまった。いくら何でも気を遣いすぎではないだろうか。だが、ここまでお膳立てされたら、もうやるしかない。
志歩は加奈の机を借り、便箋に己の胸の内をしたため始めた。
「うん……それはわかってるんだけど……彼の前で上手く言葉にできる自信がないんだよね」
醜く縋ったり、泣いたりしてしまいそうで怖い。悟への感謝の気持ちを前面に出して話せたらよいが、きっと彼と言葉を交わせば、それ以外の感情も簡単に表へ溢れ出してしまうだろう。
志歩は眉尻を下げて、困った顔で微笑む。
「じゃあ、電話で話してみたら?」
首を横に振りながら答える。
「電話でも一緒だと思う。たぶん、声を聞くだけで、いっぱいいっぱいになる……」
「それなら、いっそのこと手紙でも書く?」
「手紙……」
復唱しながら考え込む。あの家を出るときに手紙を置いてきたが、そこに自分の気持ちは書かなかった。意図的に書かなかったわけではなく、そこまで頭が回らなかっただけなのだが、よくよく考えてみれば、自分の想いを綴ってみてもよかったのかもしれない。
手紙ならば落ち着いて思っていることを言葉にできるし、続けざまに会話が始まることもないから、その後のやり取りに不安を覚えなくて済む。
直接会って話をする前に、一度手紙で自分の気持ちを伝えておくのもいいかもしれない。
志歩が一人で納得していると、加奈はなぜか少し驚いた表情をしている。
「え、もしかしてありなの?」
「ありかも」
「ありなんだ。そっか。適当に言ってみただけだったんだけど、ありならそうしよう!」
加奈はそう言うや否やベッドから立ち上がり、机の引き出しから便箋とペンを取り出す。それを志歩へと手渡すと、なぜかベッドではなくドアの方へと移動した。
「志歩、今日はここ一人で使っていいから、決心が鈍らないうちに書いちゃいな」
「え、さすがにそれは――」
出て行こうとする加奈を止めようと声をかけたが、加奈はそれを聞かずにさっさと部屋の外へと出る。
「じゃ、おやすみー」
加奈はひらひらと手を振り、志歩を一人残してドアを閉めてしまった。いくら何でも気を遣いすぎではないだろうか。だが、ここまでお膳立てされたら、もうやるしかない。
志歩は加奈の机を借り、便箋に己の胸の内をしたため始めた。