セカンドマリッジ ~病室で目覚めたら、夫と名乗るイケメン社長との激甘夫婦生活が始まりました~
「あの、どうして私と? 悟さんと接点があるように思えないんですが、私たちはどうやって……?」
「共通の知り合いを介して出会ったんだよ。今の志歩さんは清塚久枝って聞いて思い出せるかな?」
「久枝……あ、久枝さん!」
その名には大いに心当たりがある。久枝は志歩がリハビリを担当している患者だ。
「そっか、久枝さん。え、なんで気づかなかったんだろう。そうですよ! 清塚といえば、久枝さんです!」
久枝の名字が清塚であることを思い出し、急に今との繋がりを感じて、志歩は今までで一番の嬉しさを覚えた。
「よかった。覚えているみたいだね」
「もちろんです! あれ? ということは、悟さんは久枝さんのご親戚ということでしょうか?」
「そうだね。僕は彼女の孫だよ」
「えっ!? 孫!? でも……」
思わず悟の顔をまじまじと見る。どう見ても彼には異国の血が流れているが、久枝は純日本人。
だとすれば、彼のその血はいったいどこからきているのか。
そんなことを考えていれば、悟が先回りして答える。
「あー、母がね、イギリス人なんだ。ちゃんと清塚の血も引いているよ」
「っ、ごめんなさい。不躾なことを」
人の容姿について詮索するのはあまりに失礼だったと深く反省する。
とても申し訳ない気持ちになるが、悟はさして気にしていないようだ。
「いいよ。自然な疑問だとわかるから。今の志歩さんは僕のことを知らないからね。気になることは何でも訊いていいよ」
そう言われると一つだけどうしても確かめたいことが浮かぶ。
志歩の記憶では久枝はまだ志歩の勤める病院に入院していることになっているが、一年の時が経っているなら、もう退院しているはずだ。
志歩は久枝のその後がどうしても気になった。
「……じゃあ、久枝さんのことを訊いてもいいですか? 今はどうされているんでしょうか。一年経っているなら、もう退院されているはずですよね?」
少しの不安を交えながら問えば、悟はとても優しく微笑んでくれる。
「うん、退院して、今はとても元気にしているよ。まだ麻痺は残っているけど、生活もちゃんとできている。それに志歩さんのおかげで趣味の三味線も続けられると喜んでいたよ」
「そうなんですね! よかった。本当によかった」
ほっとして喜びを滲ませれば、悟もとても嬉しそうに微笑んだ。
「共通の知り合いを介して出会ったんだよ。今の志歩さんは清塚久枝って聞いて思い出せるかな?」
「久枝……あ、久枝さん!」
その名には大いに心当たりがある。久枝は志歩がリハビリを担当している患者だ。
「そっか、久枝さん。え、なんで気づかなかったんだろう。そうですよ! 清塚といえば、久枝さんです!」
久枝の名字が清塚であることを思い出し、急に今との繋がりを感じて、志歩は今までで一番の嬉しさを覚えた。
「よかった。覚えているみたいだね」
「もちろんです! あれ? ということは、悟さんは久枝さんのご親戚ということでしょうか?」
「そうだね。僕は彼女の孫だよ」
「えっ!? 孫!? でも……」
思わず悟の顔をまじまじと見る。どう見ても彼には異国の血が流れているが、久枝は純日本人。
だとすれば、彼のその血はいったいどこからきているのか。
そんなことを考えていれば、悟が先回りして答える。
「あー、母がね、イギリス人なんだ。ちゃんと清塚の血も引いているよ」
「っ、ごめんなさい。不躾なことを」
人の容姿について詮索するのはあまりに失礼だったと深く反省する。
とても申し訳ない気持ちになるが、悟はさして気にしていないようだ。
「いいよ。自然な疑問だとわかるから。今の志歩さんは僕のことを知らないからね。気になることは何でも訊いていいよ」
そう言われると一つだけどうしても確かめたいことが浮かぶ。
志歩の記憶では久枝はまだ志歩の勤める病院に入院していることになっているが、一年の時が経っているなら、もう退院しているはずだ。
志歩は久枝のその後がどうしても気になった。
「……じゃあ、久枝さんのことを訊いてもいいですか? 今はどうされているんでしょうか。一年経っているなら、もう退院されているはずですよね?」
少しの不安を交えながら問えば、悟はとても優しく微笑んでくれる。
「うん、退院して、今はとても元気にしているよ。まだ麻痺は残っているけど、生活もちゃんとできている。それに志歩さんのおかげで趣味の三味線も続けられると喜んでいたよ」
「そうなんですね! よかった。本当によかった」
ほっとして喜びを滲ませれば、悟もとても嬉しそうに微笑んだ。