セカンドマリッジ ~病室で目覚めたら、夫と名乗るイケメン社長との激甘夫婦生活が始まりました~
緊張感漂うドライブを続けること数十分。車は高層マンションが立ち並ぶ区域へと入り、そんなマンションの中の一つへと吸い込まれていった。
高級車に乗っている時点でおおよそ想像はついていたものの、どう見てもハイグレードなマンションに志歩の緊張は一層高まる。
おっかなびっくりマンション内へと足を踏み入れ、悟に促されるままエレベーターへと乗り込む。
すぐにくるりと向きを変え、正面を向いたところで、志歩の目に信じられないものが映った。
階数ボタンの数がおかしい。なぜか『1』のボタンの次が『39』になっている。
このマンションが何階建てはわからないが、どう考えても三十九階が最上階だろう。
志歩は恐る恐る尋ねる。
「……もしかして最上階ですか?」
「そうだよ。ここはうちが所有しているマンションの中の一つなんだ。だから、何も遠慮しなくていいからね」
その『だから』には微塵も賛同できない。
都心にある高層マンションの最上階などいったいいくらするのやら。志歩には想像もつかない値段に違いない。
そんなところにこれから自分が住むとは恐ろしすぎる。恐怖で凍ってしまいそうだ。
記憶にはない過去の自分を恨みたくなる。なぜこうも違う世界の住人と結婚してしまったのかと。
悟自身がとてもいい人だということは、これまでの交流で十分にわかっているが、それを差し引いても余りあるくらい、結婚すべきでない理由が浮かび上がる。
もはや騙されていると言われた方が納得できるが、入院中に戸籍謄本までしっかりと見せられているから、悟との結婚に疑いの余地はない。
志歩は上昇するエレベーターの中で、人生で初めて、自宅へ帰ることの恐ろしさを感じていた。
高級車に乗っている時点でおおよそ想像はついていたものの、どう見てもハイグレードなマンションに志歩の緊張は一層高まる。
おっかなびっくりマンション内へと足を踏み入れ、悟に促されるままエレベーターへと乗り込む。
すぐにくるりと向きを変え、正面を向いたところで、志歩の目に信じられないものが映った。
階数ボタンの数がおかしい。なぜか『1』のボタンの次が『39』になっている。
このマンションが何階建てはわからないが、どう考えても三十九階が最上階だろう。
志歩は恐る恐る尋ねる。
「……もしかして最上階ですか?」
「そうだよ。ここはうちが所有しているマンションの中の一つなんだ。だから、何も遠慮しなくていいからね」
その『だから』には微塵も賛同できない。
都心にある高層マンションの最上階などいったいいくらするのやら。志歩には想像もつかない値段に違いない。
そんなところにこれから自分が住むとは恐ろしすぎる。恐怖で凍ってしまいそうだ。
記憶にはない過去の自分を恨みたくなる。なぜこうも違う世界の住人と結婚してしまったのかと。
悟自身がとてもいい人だということは、これまでの交流で十分にわかっているが、それを差し引いても余りあるくらい、結婚すべきでない理由が浮かび上がる。
もはや騙されていると言われた方が納得できるが、入院中に戸籍謄本までしっかりと見せられているから、悟との結婚に疑いの余地はない。
志歩は上昇するエレベーターの中で、人生で初めて、自宅へ帰ることの恐ろしさを感じていた。