セカンドマリッジ ~病室で目覚めたら、夫と名乗るイケメン社長との激甘夫婦生活が始まりました~
「本当に無事でよかった。お顔を見て、ようやく安心できたわ」
「ご心配おかけしてすみません」
「ふふ、謝らなくていいのよ。無事ならそれで」
「はい、ありがとうございます。この通り、体には何の以上もないので安心してください。ただ――」
自分の状態を正直に告げようとしたら、久枝が察して先回りをする。
「悟から聞いているわ。記憶が少しないのよね」
「はい。一年ほど記憶が抜けているみたいです。なので、久枝さんのことは覚えているんですけど……」
背後に控えている悟をちらりと見やる。彼の祖母である久枝にその事実は言いづらい。
しかし、久枝にも悟にも誠実でありたいという思いから、それを口にする。
「悟さんのことは忘れてしまっていて」
「うん、それも聞いているわ。怖かったでしょう。不安だったわよね。知った顔がいた方が安心するとはわかっていたんだけど、私から会いに行けなくてごめんなさいね」
久枝の温かい言葉が心に響く。志歩の不安をわかってくれているのがどうしようもなく嬉しい。
滲みそうになる涙を堪え、満面の笑みを浮かべた。
「とんでもないです。こうして呼んでいただけて、すごく嬉しいですから。それに、久枝さんと親戚になっていたことも、とても嬉しいんですよ」
「まあ、同じね。私も志歩さんと縁続きになれてとっても嬉しいわ」
一段と場の空気が温かくなった。今ここにいる皆が、心から笑っているからだろう。こうして巡り会えたことを志歩も悟も久枝も喜んでいる。
そうしてやわらかくて温かな空気に包まれたまま、志歩は久枝との会話に興じた。
悟は気を遣って席を外してくれている。
久枝の話はやはりとても興味深くて、いつまで経っても飽きることはない。ずっとずっと続けていたくなるが、別れの時間はあっという間にやってきた。
「ご心配おかけしてすみません」
「ふふ、謝らなくていいのよ。無事ならそれで」
「はい、ありがとうございます。この通り、体には何の以上もないので安心してください。ただ――」
自分の状態を正直に告げようとしたら、久枝が察して先回りをする。
「悟から聞いているわ。記憶が少しないのよね」
「はい。一年ほど記憶が抜けているみたいです。なので、久枝さんのことは覚えているんですけど……」
背後に控えている悟をちらりと見やる。彼の祖母である久枝にその事実は言いづらい。
しかし、久枝にも悟にも誠実でありたいという思いから、それを口にする。
「悟さんのことは忘れてしまっていて」
「うん、それも聞いているわ。怖かったでしょう。不安だったわよね。知った顔がいた方が安心するとはわかっていたんだけど、私から会いに行けなくてごめんなさいね」
久枝の温かい言葉が心に響く。志歩の不安をわかってくれているのがどうしようもなく嬉しい。
滲みそうになる涙を堪え、満面の笑みを浮かべた。
「とんでもないです。こうして呼んでいただけて、すごく嬉しいですから。それに、久枝さんと親戚になっていたことも、とても嬉しいんですよ」
「まあ、同じね。私も志歩さんと縁続きになれてとっても嬉しいわ」
一段と場の空気が温かくなった。今ここにいる皆が、心から笑っているからだろう。こうして巡り会えたことを志歩も悟も久枝も喜んでいる。
そうしてやわらかくて温かな空気に包まれたまま、志歩は久枝との会話に興じた。
悟は気を遣って席を外してくれている。
久枝の話はやはりとても興味深くて、いつまで経っても飽きることはない。ずっとずっと続けていたくなるが、別れの時間はあっという間にやってきた。