セカンドマリッジ ~病室で目覚めたら、夫と名乗るイケメン社長との激甘夫婦生活が始まりました~
静かだったリビングに突然物音が響き、悟が帰宅したことに気づく。
いつも通りに出迎えなければと思うものの、今の心境で悟と顔を合わせるのは怖くて、蹲った体勢から動くことができない。
「ただい――えっ、志歩さん? どうしたの? どこか具合でも悪い?」
すぐそばから志歩を心配する悟の声が聞こえて、胸が締めつけられる。優しい彼に心配をかけることはしたくない。何か言わなければ。そんな思いでどうにか口を開く。
「……大丈夫、です」
「そうは見えないよ。心配だから教えてほしい。何かあったんでしょう?」
返答を促すように、悟が志歩の背を優しくトントンと叩いてくれる。その触れ方から、志歩を労わる気持ちが痛いほど伝わってきた。
ゆっくりと顔を上げてみれば、志歩を包み込むような優しい表情が待っていて、押し殺していた感情が大きく揺さぶられる。
申し訳ない気持ちと嬉しい気持ちがない交ぜになって、今まで堪えていた涙がとうとう溢れ出してしまった。
悟の前で泣くことだけは絶対に許されないのに、それを犯してしまったという罪悪感でいっぱいになる。
「……ごめん、なさい。ごめんなさいっ」
「どうして? 何がごめんなのか教えてくれる?」
悟に元カレの話などしてはいけないと唇を強く結ぶが、真っ直ぐに志歩に向けられる悟の視線がそれをほぐしていく。すべてを受け止めてくれそうなやわらかな眼差しが、なぜか久枝の言葉を思い出させる。悟に不安をぶつけてもいいと。
志歩は迷いながらも、ゆっくりと口を開いた。
いつも通りに出迎えなければと思うものの、今の心境で悟と顔を合わせるのは怖くて、蹲った体勢から動くことができない。
「ただい――えっ、志歩さん? どうしたの? どこか具合でも悪い?」
すぐそばから志歩を心配する悟の声が聞こえて、胸が締めつけられる。優しい彼に心配をかけることはしたくない。何か言わなければ。そんな思いでどうにか口を開く。
「……大丈夫、です」
「そうは見えないよ。心配だから教えてほしい。何かあったんでしょう?」
返答を促すように、悟が志歩の背を優しくトントンと叩いてくれる。その触れ方から、志歩を労わる気持ちが痛いほど伝わってきた。
ゆっくりと顔を上げてみれば、志歩を包み込むような優しい表情が待っていて、押し殺していた感情が大きく揺さぶられる。
申し訳ない気持ちと嬉しい気持ちがない交ぜになって、今まで堪えていた涙がとうとう溢れ出してしまった。
悟の前で泣くことだけは絶対に許されないのに、それを犯してしまったという罪悪感でいっぱいになる。
「……ごめん、なさい。ごめんなさいっ」
「どうして? 何がごめんなのか教えてくれる?」
悟に元カレの話などしてはいけないと唇を強く結ぶが、真っ直ぐに志歩に向けられる悟の視線がそれをほぐしていく。すべてを受け止めてくれそうなやわらかな眼差しが、なぜか久枝の言葉を思い出させる。悟に不安をぶつけてもいいと。
志歩は迷いながらも、ゆっくりと口を開いた。