セカンドマリッジ ~病室で目覚めたら、夫と名乗るイケメン社長との激甘夫婦生活が始まりました~
太陽が徐々に高度を下げ、夕方に差しかかろうという時間帯。病室にやってきた看護師に案内され、検査を受けた志歩は再び医師と顔を合わせる。
パソコンのモニターには志歩のものだと思われる脳の画像が表示されている。
「あなたが打撲したのは前頭部の左側。この辺りですが、やはりその付近にもほかの部分にも脳に異常はありません」
輪切り状態の脳の画像が次々に展開されていく。志歩はそれを見ながら医師の言葉に耳を傾ける。
「今のところの所見では目立った運動障害や言語障害も見受けられません」
それにはしっかりと頷く。意識が戻ってからこれまでの時間で、自分の体に明らかにおかしいと感じるところはない。
「その点に関しては、ひとまず幸いだったと言えるでしょう。ですが、今のあなたには記憶障害が起きている」
「……記憶障害ですか?」
記憶障害が何かはわかるが、自分にそれが起きている自覚がない。
記憶障害と一口に言っても、実際にはいろいろな種類がある。場合によっては、仕事どころか日常生活にまで影響が出てしまうかもしれない。途端に恐ろしくなる。
いったいどんな記憶障害が自分に起きているのか。
その答えはすぐに医師が教えてくれる。
パソコンのモニターには志歩のものだと思われる脳の画像が表示されている。
「あなたが打撲したのは前頭部の左側。この辺りですが、やはりその付近にもほかの部分にも脳に異常はありません」
輪切り状態の脳の画像が次々に展開されていく。志歩はそれを見ながら医師の言葉に耳を傾ける。
「今のところの所見では目立った運動障害や言語障害も見受けられません」
それにはしっかりと頷く。意識が戻ってからこれまでの時間で、自分の体に明らかにおかしいと感じるところはない。
「その点に関しては、ひとまず幸いだったと言えるでしょう。ですが、今のあなたには記憶障害が起きている」
「……記憶障害ですか?」
記憶障害が何かはわかるが、自分にそれが起きている自覚がない。
記憶障害と一口に言っても、実際にはいろいろな種類がある。場合によっては、仕事どころか日常生活にまで影響が出てしまうかもしれない。途端に恐ろしくなる。
いったいどんな記憶障害が自分に起きているのか。
その答えはすぐに医師が教えてくれる。