悪辣外科医、契約妻に狂おしいほどの愛を尽くす【極上の悪い男シリーズ】
一瞬だけ彼女の華やかな顔立ちが目に入った。艶やかなメイクをしたゴージャス系美女だ。服装も煌びやかでおそらくハイブランド。素敵だけどどこか場違いで、病院関係者とは思えなかった。
女性の足音が遠ざかり、やがて完全に聞こえなくなる。
男性の方はどこへ向かったのだろう、いつまで経っても足音が聞こえてこないけれど。逆方向に立ち去ったのだろうか。
あれから一、二分は経った。さすがにもういないよね? 恐る恐る資材庫の外に顔を覗かせてみると。
「そんなところでなにをしてる?」
「きゃあっ!」
ドアの前に悠然と笑みを湛えた真宙さんが立っていて、驚きのあまり尻もちをついた。
「璃子さん……? どうしてここに?」
そこにいたのが私だとは思っていなかったみたいだ、不思議そうに声をあげ、こちらに手を差し伸べてくる。
ためらっていると、彼は困ったように眉をひそめ、私の両腕を支えて少々強引に立ち上がらせた。その体が震えていることに気付いたらしく、すっと目を細め、首を傾げる。
「まさか、君がこんなところにいるとは思わなかったよ。いったいどうして?」
怒っているわけでも、焦っているわけでもない、穏やかな口調。
あんな情事を見られてどうして平然としていられるのだろう。私はどんな顔をすればいいのかさっぱりわからないというのに。
「あの……ボールが……」
女性の足音が遠ざかり、やがて完全に聞こえなくなる。
男性の方はどこへ向かったのだろう、いつまで経っても足音が聞こえてこないけれど。逆方向に立ち去ったのだろうか。
あれから一、二分は経った。さすがにもういないよね? 恐る恐る資材庫の外に顔を覗かせてみると。
「そんなところでなにをしてる?」
「きゃあっ!」
ドアの前に悠然と笑みを湛えた真宙さんが立っていて、驚きのあまり尻もちをついた。
「璃子さん……? どうしてここに?」
そこにいたのが私だとは思っていなかったみたいだ、不思議そうに声をあげ、こちらに手を差し伸べてくる。
ためらっていると、彼は困ったように眉をひそめ、私の両腕を支えて少々強引に立ち上がらせた。その体が震えていることに気付いたらしく、すっと目を細め、首を傾げる。
「まさか、君がこんなところにいるとは思わなかったよ。いったいどうして?」
怒っているわけでも、焦っているわけでもない、穏やかな口調。
あんな情事を見られてどうして平然としていられるのだろう。私はどんな顔をすればいいのかさっぱりわからないというのに。
「あの……ボールが……」