身代わり聖女になったら、なぜか王太子に溺愛されてます!?
『おまえがこの手紙を読んでいるということは、私はもうこの世にいないのだろう。今ごろは、エリシアが爵位ある青年と幸せな結婚をしていると願ってやまないが、これを見つけたということは、フローラとエリシアに何かあったと覚悟しなければならない。
私にはおまえたち以外の財産は何もないが、偶然できあがったルーゼの香水には無上の価値がある。幾度も失敗を繰り返したが、私はついに安定して作り出すことに成功した。
その製法をここに記しておく。しかし、この製法を読み解いてはいけない。ひと儲けしたい男がエリシアに近づくかもしれないからだ。
もし、どうしても生活に困っているというなら、この製法をノルディア国王スヴェン陛下のもとへ運びなさい。ユレナ王妃はたいそうルーゼの香水を気に入っておられる。フローラとエリシアの庇護を約束してくださるであろう』
エリシアは読み終えると、二枚目の手紙に視線を移す。しかし、二枚目以降は異国の文字で書かれていて、何が書いてあるのかまったくわからない。
「フローラとは?」
「私の母です。父は母と私を残して旅に出ました。きっとそのときに書いたものだと思います」
カイゼルはうなずくと、手紙の二枚目をのぞき込む。
「ルーゼの香水に必要な材料が記されているようだな」
「なんて書いてあるんですか?」
「ルーゼを乾燥させた皮、アルナの樹液……。あとは、ノルディアにはない植物の名前だな」
私にはおまえたち以外の財産は何もないが、偶然できあがったルーゼの香水には無上の価値がある。幾度も失敗を繰り返したが、私はついに安定して作り出すことに成功した。
その製法をここに記しておく。しかし、この製法を読み解いてはいけない。ひと儲けしたい男がエリシアに近づくかもしれないからだ。
もし、どうしても生活に困っているというなら、この製法をノルディア国王スヴェン陛下のもとへ運びなさい。ユレナ王妃はたいそうルーゼの香水を気に入っておられる。フローラとエリシアの庇護を約束してくださるであろう』
エリシアは読み終えると、二枚目の手紙に視線を移す。しかし、二枚目以降は異国の文字で書かれていて、何が書いてあるのかまったくわからない。
「フローラとは?」
「私の母です。父は母と私を残して旅に出ました。きっとそのときに書いたものだと思います」
カイゼルはうなずくと、手紙の二枚目をのぞき込む。
「ルーゼの香水に必要な材料が記されているようだな」
「なんて書いてあるんですか?」
「ルーゼを乾燥させた皮、アルナの樹液……。あとは、ノルディアにはない植物の名前だな」