身代わり聖女になったら、なぜか王太子に溺愛されてます!?
たどたどしく答えるが、カイゼルの表情には怒りにも似た感情が浮かんでいく。
「なんだその、そばにいるだけというのは。俺はエリシアを妻にと望んでいるんだぞ」
「……えっ」
「王太子妃が、ただそばにいるだけの存在だとでも思っているのか」
「王太子妃……ですか?」
「そうだ。おまえならなれるだろう。ノルディア国に名を刻む優れた王妃として生きる道も見出せるはずだ」
おそれ多くて、エリシアは震え上がった。
「わ、私が……王妃に……?」
「男爵の娘が王妃になった例はないが、何も異例と騒ぎ立てるほどでもない」
「……本気でおっしゃっているんですか?」
「俺の妻になるのは嫌か?」
エリシアは口をつぐんだ。
(嫌なわけないわ。カイゼル様のような素敵な男性に恋われて、誰が拒むっていうのだろう)
なんと答えたらいいのかわからなくて黙っていると、カイゼルは小さくため息をついた。そのときだった。大聖堂の扉が開き、サイモンが出てくる。
「カイゼル殿下、失礼いたします。リビア様がお目覚めになり、殿下をお呼びです」
カイゼルは鼻のあたまにしわを寄せると、「すぐに行こう」とサイモンへ声をかけ、エリシアを振り返る。
「今夜はノアムに泊まるがよい。この話は、いずれまたする……必ずな」
そう言うと、カイゼルは階段を駆け上がっていった。
「なんだその、そばにいるだけというのは。俺はエリシアを妻にと望んでいるんだぞ」
「……えっ」
「王太子妃が、ただそばにいるだけの存在だとでも思っているのか」
「王太子妃……ですか?」
「そうだ。おまえならなれるだろう。ノルディア国に名を刻む優れた王妃として生きる道も見出せるはずだ」
おそれ多くて、エリシアは震え上がった。
「わ、私が……王妃に……?」
「男爵の娘が王妃になった例はないが、何も異例と騒ぎ立てるほどでもない」
「……本気でおっしゃっているんですか?」
「俺の妻になるのは嫌か?」
エリシアは口をつぐんだ。
(嫌なわけないわ。カイゼル様のような素敵な男性に恋われて、誰が拒むっていうのだろう)
なんと答えたらいいのかわからなくて黙っていると、カイゼルは小さくため息をついた。そのときだった。大聖堂の扉が開き、サイモンが出てくる。
「カイゼル殿下、失礼いたします。リビア様がお目覚めになり、殿下をお呼びです」
カイゼルは鼻のあたまにしわを寄せると、「すぐに行こう」とサイモンへ声をかけ、エリシアを振り返る。
「今夜はノアムに泊まるがよい。この話は、いずれまたする……必ずな」
そう言うと、カイゼルは階段を駆け上がっていった。