身代わり聖女になったら、なぜか王太子に溺愛されてます!?
「ちょっ、ちょっと待って」
ルルカにぐいぐい引っ張られ、エリシアはあわてて階段を駆けおりた。そのとき、違和感を覚えて空を見上げた。さっきまで鳥のさえずりが聞こえていたのに、やけに静かだ。鳥たちはどこかへ飛び立ってしまったのだろうか。
(なんだろう……。嫌な感じ)
シムアに来て以来、こんな妙な感覚を覚えるのは初めてだった。しかし、この不穏さをうまく言葉にできないもどかしさを感じていると、教会の入り口に向かうエルダの後ろ姿を見つけた。
「あっ、エルダ様。エル……」
急いで追いかけようとしたルルカが、いきなり立ち止まる。勢いあまって彼女の肩に鼻をぶつけたエリシアは、「どうしたの?」と鼻をこすりながら前方へ視線を移す。
「あれって……」
エルダが丁寧にお辞儀をする相手に見覚えがあった。
「うん、サイモン様だよ」
ルルカの言葉で確信する。エリオンから、たまにノアム大聖堂から副司祭のサイモンが訪ねてくると聞いていたが、エリシアがここへ来てから彼が来たのは初めてじゃないだろうか。
「何かあったのかしら」
マルナが不穏な声をあげる。無理もない。サイモンと話し込むエルダの表情が冴えない。
しばらく見守っていると、こちらに気づいたエルダが声をかけてくる。
「あなたたち、司祭様がお見えですよ。今すぐほかの修道女たちに教会へ集まるように声をかけてきてください」
ルルカにぐいぐい引っ張られ、エリシアはあわてて階段を駆けおりた。そのとき、違和感を覚えて空を見上げた。さっきまで鳥のさえずりが聞こえていたのに、やけに静かだ。鳥たちはどこかへ飛び立ってしまったのだろうか。
(なんだろう……。嫌な感じ)
シムアに来て以来、こんな妙な感覚を覚えるのは初めてだった。しかし、この不穏さをうまく言葉にできないもどかしさを感じていると、教会の入り口に向かうエルダの後ろ姿を見つけた。
「あっ、エルダ様。エル……」
急いで追いかけようとしたルルカが、いきなり立ち止まる。勢いあまって彼女の肩に鼻をぶつけたエリシアは、「どうしたの?」と鼻をこすりながら前方へ視線を移す。
「あれって……」
エルダが丁寧にお辞儀をする相手に見覚えがあった。
「うん、サイモン様だよ」
ルルカの言葉で確信する。エリオンから、たまにノアム大聖堂から副司祭のサイモンが訪ねてくると聞いていたが、エリシアがここへ来てから彼が来たのは初めてじゃないだろうか。
「何かあったのかしら」
マルナが不穏な声をあげる。無理もない。サイモンと話し込むエルダの表情が冴えない。
しばらく見守っていると、こちらに気づいたエルダが声をかけてくる。
「あなたたち、司祭様がお見えですよ。今すぐほかの修道女たちに教会へ集まるように声をかけてきてください」