身代わり聖女になったら、なぜか王太子に溺愛されてます!?
「あのカイゼル殿下に軽口を?」
信じられないとまばたきをすると、シルビアはますますおかしそうに笑った。
「カイゼル様は対照的に気難しい方ですからね。とてもお優しい方ではあるんですけれど」
(優しい……?)
エリシアが黙ると、シルビアは目を細める。そのしぐさだけで、カイゼルをこころよく思ってないことが知られたとわかる。
「ことルイ殿下に関しては、大変なご心配のなさりようです。聖女様がルイ殿下を助けてくだされば、必ず感謝されますでしょう」
「あの……、エリシアと呼んでください」
聖女と呼ばれるのはどうにもむずがゆくて、エリシアはおずおずと申し出た。
「はい。かしこまりました、エリシア様」
すぐさまシルビアは柔軟に受け入れ、大きな扉の前でゆっくりと足を止める。
「ルイ殿下のお部屋はこちらになります。昨夜からわずかな熱をお出しになり、今はずいぶん高くなっています。まだ四歳というご年齢にも関わらず、懸命に病と闘っております。どうか、お助けくださいませ」
深々と頭をさげるシルビアに促され、表情を引き締めたエリシアは扉の中に入る。数人のメイドに囲まれるように置かれた大きなベッドの上には、小さなふくらみがあった。
エリシアは緊張でごくりと唾を飲み込む。シルビアが他のメイドたちに声をかけて下がらせると、エリシアはベッドへと近づいた。
信じられないとまばたきをすると、シルビアはますますおかしそうに笑った。
「カイゼル様は対照的に気難しい方ですからね。とてもお優しい方ではあるんですけれど」
(優しい……?)
エリシアが黙ると、シルビアは目を細める。そのしぐさだけで、カイゼルをこころよく思ってないことが知られたとわかる。
「ことルイ殿下に関しては、大変なご心配のなさりようです。聖女様がルイ殿下を助けてくだされば、必ず感謝されますでしょう」
「あの……、エリシアと呼んでください」
聖女と呼ばれるのはどうにもむずがゆくて、エリシアはおずおずと申し出た。
「はい。かしこまりました、エリシア様」
すぐさまシルビアは柔軟に受け入れ、大きな扉の前でゆっくりと足を止める。
「ルイ殿下のお部屋はこちらになります。昨夜からわずかな熱をお出しになり、今はずいぶん高くなっています。まだ四歳というご年齢にも関わらず、懸命に病と闘っております。どうか、お助けくださいませ」
深々と頭をさげるシルビアに促され、表情を引き締めたエリシアは扉の中に入る。数人のメイドに囲まれるように置かれた大きなベッドの上には、小さなふくらみがあった。
エリシアは緊張でごくりと唾を飲み込む。シルビアが他のメイドたちに声をかけて下がらせると、エリシアはベッドへと近づいた。