身代わり聖女になったら、なぜか王太子に溺愛されてます!?
「アルナはそれほど必要なのですか?」
シルビアではない声に驚いて、エリシアは彼女の後方へと視線を動かした。
開かれた扉の奥に、長い茶髪の女性が立っている。上品なレースをふんだんに使った、これまで目にしたことがないほどの豪華なドレスに身を包む彼女は、冷静な面持ちでこちらを見ている。
「王妃様っ。お越しになられたと気づかず……、大変申し訳ございません」
シルビアをはじめとするメイドたちが一気に列を作り、深々と頭をさげる。
「新しい聖女が到着したと聞き、様子を見に来ました。あなたが聖女エリシアですね」
数人のメイドを従えた王妃ユレナが、まっすぐこちらへ向かってやってくる。
「お初にお目にかかります、王妃陛下。ノアム大聖堂より本日……」
「あなたのことはカイゼルを通じてグレゴールより聞いています。ルイはアルナをとても嫌います。それでも必要ですか?」
エリシアの堅苦しいあいさつを遮り、ユレナはベッドに横たえるルイを気づかう目で見つめる。
「アルナを使うようになり、患者が減ったどころか、あきらかに修道士や修道女たちが還炎熱にかかることも減りました。少なくとも、私はただの一度も患ってはおりませんし、グレゴール司祭もアルナの効果はあると考えています」
「つまり、ルイだけでなく、メイドたちにとっても有用だというのですね?」
「還炎熱は広げないことが大切です。一度かかれば、何度も繰り返すのですから」
「そのために、ルイが嫌がるものを我慢しなさいとおっしゃいますか」
シルビアではない声に驚いて、エリシアは彼女の後方へと視線を動かした。
開かれた扉の奥に、長い茶髪の女性が立っている。上品なレースをふんだんに使った、これまで目にしたことがないほどの豪華なドレスに身を包む彼女は、冷静な面持ちでこちらを見ている。
「王妃様っ。お越しになられたと気づかず……、大変申し訳ございません」
シルビアをはじめとするメイドたちが一気に列を作り、深々と頭をさげる。
「新しい聖女が到着したと聞き、様子を見に来ました。あなたが聖女エリシアですね」
数人のメイドを従えた王妃ユレナが、まっすぐこちらへ向かってやってくる。
「お初にお目にかかります、王妃陛下。ノアム大聖堂より本日……」
「あなたのことはカイゼルを通じてグレゴールより聞いています。ルイはアルナをとても嫌います。それでも必要ですか?」
エリシアの堅苦しいあいさつを遮り、ユレナはベッドに横たえるルイを気づかう目で見つめる。
「アルナを使うようになり、患者が減ったどころか、あきらかに修道士や修道女たちが還炎熱にかかることも減りました。少なくとも、私はただの一度も患ってはおりませんし、グレゴール司祭もアルナの効果はあると考えています」
「つまり、ルイだけでなく、メイドたちにとっても有用だというのですね?」
「還炎熱は広げないことが大切です。一度かかれば、何度も繰り返すのですから」
「そのために、ルイが嫌がるものを我慢しなさいとおっしゃいますか」