それは麻薬のような愛だった
どうしようもない罪悪感が全身を蹂躙する。
一体どの面下げて雫の心を求められたのだろうかと。
けれどそれより恐ろしかったのは、腹の奥から込み上げてくるどうしようもない優越感だった。
これで雫は誰のものにならない。
そういった愉悦感に己の狂気すら感じた。
曝け出された肌と雫の潤んだ瞳を見た瞬間、このまま全て自分のものにしてやりたいと思った。
彼女の心はもう無い、自分が壊した。
気付いた時には雫の唇を喰み、自身を刻み込むかのように深く舌を捩じ込んだ。雫の喉から漏れ出る声にどうしようもない熱を感じ、雫の肩から下着を床に落とした時、唇が離れた。
「んっ…いっちゃ…」
「!」
雫の苦しげな声に我に返り、正気に戻った伊澄は雫の体を押して自身から引き離した。
「…っ、悪い…」
口をついて出た言葉に、雫の体がびくりと跳ねる。
冷静さを取り戻し言葉にできない程の罪悪感に押し潰されていると、雫は無言のまま伊澄の胸元に手を伸ばしてきた。
「!雫、何して…」
雫は応えず、ただ黙って伊澄のシャツのボタンを外していく。
「雫、やめろ」
「……」
「いいから。そんな事、しなくていいから…」
雫の腕を掴む。昔より大きな体格差が出来てしまった伊澄の手と雫の華奢な腕では力の差は歴然で、伊澄がそれほど力を込めずとも雫の手は離れていった。