あなたの姫は私だけ
しばらく考えていたらしく、ずっと無言が続いた。

その間、気まずくていてもたってもいられない。


ソワソワしていると

「少し落ち着けよ」

と、言いながら笑ってるこの人…よく見るとすごくかっこいい。


さっきは暗くて見えなかったけど、目は切れ長で鼻筋も通ってて高くて誰が見てもイケメン。

さすが、ホスト。


「すみません、落ち着かなくて」

「別にいいけど。とりあえず、今日はここ泊まれ」

「え…」


ここ泊まれって、どういうこと?

見ず知らずの私を泊めてくれるの?


「行く場所ねぇんだろ?」

「でも、ご迷惑じゃ…」

「別に迷惑じゃねぇよ。迷惑だったら、最初からお前に声かけてねぇよ」


しゃべり方は悪いけど、優しさが伝わってくる。


「ありがとうございます…」

「別に…わりぃ、俺仕事抜けてきてんだわ。帰り2時とかになるけど、好きにしてくれていいから」

「あ…そうですよね…ごめんなさい!」

「気にすんな。じゃ、行ってくるから」


そう言って、彼は仕事に出かけて行った。
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