愛は花あられ

「そういえば、妃都はどうなの?まだ新婚だよね?」

そう言ったのは友里。

わたしは「あぁ、、、もうそろそろ4ヵ月経つくらいかな。」と答えた。

「妃都の旦那さんって、あの師道ホールディングスの社長だったよね?」
「え!そうだったの?!わたし初耳なんだけど!」
「社長の旦那さんはどうなの?やっぱり、偉そうだったりするの?」

3人質問攻めに苦笑いするわたし。

わたしは「全然偉そうなんかじゃないよ。仕事の時は、やっぱり仕事モードだからキリッとはしてるけど、家に帰れば優しい人。残業がない日は、家事を手伝ってくれるし、わたしがご飯も"美味しい"って言ってくれるし、」と話していたが、途中から3人のニヤついた表情が目に入り、急に恥ずかしくなってきた。

「ご馳走様ですぅ〜。」
「まさか、惚気られるとはねー。」
「社長さんって、偉そうなイメージあったけど、そうじゃない人もいるんだね。」

そうやって3人に茶化されながら、わたしは新婚生活を根掘り葉掘り聞かれ、何とか誤魔化しながら乗り越えた。

そして、時刻は21時になろうとしていた。

「あ、わたしそろそろ帰らないと。下の子が、まだわたしが居ないと寝つかなくて。」
「うちの旦那なんて、寝かしつけなんてしたことないよ?!」
「じゃあ、そろそろ解散だね!」

そう言って、久しぶりの約2時間の友人たちとの飲み会はあっと言う間だった。

「あー!楽しかったねー!」
「たまには、こうして集まろうね!息抜きしないとやってらんないから!」

そう言いながら居酒屋を出ると、梓がある方向を向いて「あれ?あの人、、、」と呟くように言った。

その言葉に全員が同じ方向を見ると、わたしは「あっ。」と驚いた。

そこには、黒い自家用車に寄りかかり待つ、師道社長の姿があったのだ。

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