愛は花あられ
誠太、、、どうやって社長室を抜け出して来たんだろう。
そう思いながら、わたしはデスクから離れ、誠太の方へ向かって行った。
「高坂さん、聞いてませんでしたか?わたしは今日から雪宮ではなく、師道として在籍することになりました。覚えておいてください。」
「それは失礼しました。ちょっとお話いいですか?」
「ここじゃダメなの?」
「ちょっと込み入った話なので、面談室で。」
誠太はそう言うと、わたしを面談室へと連れて行った。
そして、面談室に入りドアを閉めた途端、誠太は「突然どうしたんだよ。雪宮から師道に変えるだなんて。」と言い出した。
「ただ、本名に変えただけだけど、何か問題でもあった?もしかして、これが込み入った話なの?」
「妃都、お前、、、師道社長と上手くいってるわけじゃないんだろ?それなのに、」
「そんな話なら、わたし戻るから。」
わたしが誠太の話を遮り、面談室から出ようとすると、誠太は壁に手を付き、わたしが出て行こうとするのを阻止した。
「ちょっと、何なの?仕事とは関係ない話でしょ?」
「妃都、俺、、、なかなかお前に会えなくなったの我慢してたんだぞ?」
「そんなこと言われても、わたしたちもう何の関係もないから。」
「妃都、、、そんな寂しいこと言うなよ。」
誠太はそう言って、一歩前に出て、わたしを壁側に寄せ、顔を近付けて来ようとした。
わたしは咄嗟に横を向き、誠太を拒否した。
すると誠太は、わたしの首元を見て「へぇ、、、お前、やることはやってるんだな。」と言った。
あ、土曜日の時のキスマーク、、、
わたしは慌てて首元を手で押さえた。
誠太はフッと笑うと、「好きでもない男に抱かれてるのか。」と馬鹿にしたような口調で言い放った。