愛は花あられ

その数日後、わたしは産婦人科を訪れた。

診察の結果は、妊娠検査薬の結果通りで妊娠確定。

「おめでとうございます。今、妊娠10週目だね。」

婦人科の医師からそう言われ、わたしはその後すぐに保健センターに向かい、母子手帳とマタニティマークをもらった。

母子手帳には、父の欄に涼真さんの名前、母の欄にわたしの名前を書き、マタニティマークをバッグにつけ、まだ不思議な気持ちではあったが、本当に赤ちゃんを授かったんだという喜びに浸った。

しかし、喜びも束の間、、、
その気持ちとは裏腹に悪阻は酷くなっていく一方だった。

食べ物は受け付けず、炭酸水だけしか口に出来ない身体になってしまい、体重は落ち痩せていった。

病院に点滴を打ちに通い、頑張って出勤する日もあれば、全くベッドの上から動けない日もあり、具合悪さと思うように動けない身体にメンタルがやられ、泣いてばかりの日々が続いた。

そんなわたしに涼真さんは、出来る限り寄り添ってくれた。

何も食べられずにいるわたしが「みかんゼリーなら食べれるかも。」と言うと、それが夜中であろうと買いに行ってくれたり、具合悪さから「背中を擦って欲しい。」とお願いすれば、次の日が仕事であろうと、わたしが寝付くまで何時まででも背中を擦ってくれていた。

かなりツラい悪阻期間が終わったのは、妊娠6ヵ月に入ってからで、久しぶりにサンドイッチを食べられた時は、食べ物を食べられる事の有難みを感じ、サンドイッチを「美味しい。」と頬張るわたしを見て、涼真さんは泣いていた。

そして、妊娠6ヵ月に入ってからの2回目の検診の時、担当医から「あ、性別分かったけど、知りたい?」と言われた。

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