愛は花あられ
「師道さん、それじゃあ、陣痛がきたらいきんでみて!」
助産師さんにそう言われたが、言葉で返事をする余裕もなく、頷いて返事をした。
そして、陣痛がきたタイミングでいきんでみる。
「上手だよー!おヘソを見る感じで、目は開いててね!」
助産師さんの言う通りにいきみ続け、どのくらいの時間が経ったのか分からないが、わたしの体感では凄く長く感じた。
「あ、頭見えてきたよ!もう少しだからね!」
え、頭が見えてきた?
もう少しだ、、、
何か骨盤に挟まってる感覚がある。
「妃都、頭見えてきてるって!もうすぐ会えるよ!」
涼真さんの言葉に息を切らしながら頷くわたし。
それから、何度かいきんだ時、助産師さんから「はい、もういきまなくていいよ!力抜いてね〜。」と言われた。
しかし、痛すぎて力など抜けない。
「赤ちゃん産まれまーす!」
すると、脚の間から赤ちゃんの姿が見え、それは神秘的で不思議な光景だった。
わたしから、赤ちゃんが産まれてきた、、、
この子がずっとお腹の中に入ってたんだ、、、
そう思い、頭のすぐ側に居る涼真さんをふと見上げると、涼真さんは大泣きをしながら、わたしの頭に額をつけ「妃都、頑張ったね。ありがとう、、、ありがとう、、、」と言い続けていた。