歪んだ月が愛しくて2
「てか何でみーこ達がここにいんの?まさかテストの結果が気になったからじゃないよね?」
「勿論結果を見るためですよ」
「それ以外で誰がこんなところに来るかよ」
「……意外ですね」
「ちょいちょい風魔くんよ。俺達のことなんだと思ってるわけ?」
「………」
「え、何で無視?」
「一々反応するのが面倒だったので」
「……もしかして俺嫌われてる?」
「逆に好かれてると思ってたんですか?」
「いやん、酷い。僕ちん泣いちゃう」
「………」
「無視してんじゃねぇよ!」
「うっざ」
「この野郎、言いたい放題言いやがって…っ」
頼稀の対応に陽嗣先輩がイライラしているのが分かる。
頼稀も頼稀で覇王に対していつも塩対応だから見ていてハラハラした。
「あ、あの、陽嗣先輩はテスト自信あるんですか?」
だから仲裁に入るのも必然的に俺なわけで。
「それが聞いてくれよりっちゃん。今回ヤマ外しちまってもう最悪。絶望的って感じ〜」
「それはショックですね」
「フン、自業自得だ」
「同情の余地もありませんね」
「くだらない」
「頼稀に同じく。てかリカにちょっかい出すなよな!」
陽嗣先輩は未空の言葉を無視して俺の肩に腕を回して引き寄せる。
「ね、だから俺のこと慰めてくんない?」
だからって何…と思いながら俺は陽嗣先輩にされるがまま身体を預けた。
「慰めるって、俺は何すればいいんですか?」
「うーん、そうだな。例えば…」
そう言い掛けて陽嗣先輩は俺の耳元に唇を寄せた。
「キス、とか」
「………は?」
「だからキスしてよ。尊や未空にされたように今度は俺にしてよ」
「っ!?」
陽嗣先輩の言葉にいつかの記憶が蘇る。
それと同時に顔に熱が籠もり咄嗟に口元を手で覆った。