歪んだ月が愛しくて2



芳行Side





神代が立夏を連れて屋上を出て行った後、俺はフェンスに凭れながら煙草を吹かしていた。
立夏のお気に入りの“黒い悪魔”を肺に取り込む。





『どうでも良くねぇから、お前等と関わらせたくねぇんだよ』





「ったく、清々しいほど開き直りやがって…」





何事にも執着せず、何者にも囚われない。それが神代尊と言う人間だった。
それが一変して独占欲の塊じゃねぇか。
文月を骨抜きにしたばかりか、覇王まで手懐けるとは流石立夏だな。





「でも、後悔すんのはお前だぞ」





―――立夏。


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