歪んだ月が愛しくて2



「生徒会ってこれで全員?」

「そ、そうっ!この4人と俺が今年の生徒会だよ!多分!」

「多分じゃねぇよバカ」

「バカじゃねぇよ多分!」

「どっちだよ」



そもそも誰のせいで多分とか言っちゃったと思ってるわけ!?

会長とカナがもっと平穏に自己紹介してくれてたらこんなことにはならなかったんだけど!



「ふーん…。じゃあこの4人が“悪い虫”の正体ってわけね」



うおぉおおいいい!!!

これ以上余計なこと言うなぁあああ!!!



「弟くんさ、それって誰の入れ知恵なのかな〜?」

「まあ、聞くまでもありませんけどね」

「確かに。リカを盗られて超悔しがってしたもんね」

「アイツ以外にいねぇだろう」



あ、ははっ…。やっぱバレるよね。

性格破綻者の文月さんがやりそうなことだもん。



「別に俺が誰に入れ知恵されようとアンタ等には関係ない。問題はそれが事実かどうかってことだ」

「おっ、言ってくれんじゃん」

「このメンツに喧嘩売るなんてカナちんもやるね〜。リカと一緒」

「はいっ!?」

「え、リカ自覚ないの?」

「ふふっ、初対面で随分嫌われてしまいましたね」

「すいません…。何か文月さんに余計なこと言われたらしくて、柄にもなく心配してくれてるみたいなんです」

「柄にもなくじゃねぇよ。あの野郎に言われなくても俺はいつもお前のことを考えてる。お前が勝手に家を出て行った後もな」

「え、まだ怒ってたの?謝ったよね俺?」

「どうせ口だけだろう。お前はそう言う奴だ」

「酷っ!お兄ちゃんに対してちょっと辛辣過ぎない!?」

「お前にはこのくらい言わねぇと分からねぇだろう」

「それに関しては同感だな」



そう言って俺とカナの間に参戦して来たのは頼稀だった。



「お前、この前の…」

「風魔頼稀。立夏とは同じクラスで隣人だ」

「……やけにうちの事情に精通してたけど、お前一体何者?鏡ノ院の手先?」

「ただの友達だ。お前まで変に勘繰ってんじゃねぇよ、面倒臭ぇな」

「あ?」

「ストーップ。カナ落ち着いて。何熱くなってんの?カナってそんな短気キャラだっけ?」

「別に」

「……ツンデレ?」

「違ぇよ」



カナは間髪入れずに俺の言葉を否定した。



可愛いな、もう。

そう言うところが揶揄いたくなっちゃうんだって。



カナと和解したあの日以来、俺のカナを見る目が少し変わった。
それに気付いたのはつい最近なんだけど、今この場にカナが現れてはっきりとそれを自覚した。
これが俗に言う「好きな子ほどイジメたくなる病」って奴か。カナのツンツン部分がどうも俺のツボにハマるようだ。
弟イジメて喜んでるとか色んな意味でヤバいけど。


< 333 / 651 >

この作品をシェア

pagetop