歪んだ月が愛しくて2
◇◇◇◇◇
『―――対象がゲーセンに入りました』
「そのまま監視を続けろ」
『了解』
車のダッシュボードの上に置かれたスマートフォンが振動する。
メッセージが1件。
ディスプレイには「例の場所で待つ」と、簡潔な内容が表示されていた。
返信するのが億劫でそのままにしているディスプレイが消えた。
暗くなったディスプレイに指を這わすと、再び光を取り戻したそこには愛しい人が映し出される。
「今行くよ、―――シロ」
ハンズフリーイヤホンの通話を切り、少年は主人の元に向かうため車を走らせた。