ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
(四宮がそんなタイプには見えないけどな……)
それでも人の気持ちなどわからない。
いつどこで歯車が狂って自分には理解できない事態が起こるか誰にもわからない。
そしてもし、そんな事態が起きた時に俺が気づいてやれなかったら……それだけが一番怖かった。
寝続ける四宮を起こさずオフィスに戻ったがそのまま進捗会議に引っ張られて結局会えずじまい。会議が終わった時間には四宮は帰宅していた。
翌日、初めて休むと連絡が入った。
朝のミーティング前、バタついてろくに話せるわけがない。声は元気はなさそうで体調が悪いのだから当たり前か、そうは思ってもそれだけではないのだろうと無駄に察してしまう。
本気で心配になってきた。時間があれば四宮のことを考えてしまった。メールを打ち出して踏みとどまる。
夜に電話をしよう、それだけを思い早く仕事を切り上げなければ、喫煙ルームでタバコを消して仕事に戻ろうとしたところで柳瀬が入ってきた。
「おつかれさん」
「おう……おつかれ」
昨日……柳瀬は四宮になにを話したのか。なにか、仕事以外のことを? 湧き出す思いは好奇心と不安が混雑したようなもので、思わず聞いてしまった。
「昨日……」
言いかけた時だ。