ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
「お話があります。少しお時間いただけませんか」
お昼休み、喫煙ルームで柳瀬部長とおふたりのところを直球で攻めた私。上司二人は若干呆気に取られて変な空気に気まずそうにしている。
柳瀬部長は探る様に安積さんと私を視線だけで見比べている。安積さんは――。
「……」
振ったはずの相手にまた声をかけられて単純に戸惑っている。咥えタバコのまま体が固まったまま何と返事をしようかと頭の中できっとグルグルしているんだろうな、それが表情でわかるほどだ。
「そんなにお時間取らせませんので。それをゆっくり吸われてからで……お願いします」
謙虚そうに聞いてる割に断固として時間を取ろうとする私を見つめる安積さんは眉を顰める。そんな固まりすぎる安積さんを見て気になるのは……。
「あの……安積さん」
気になってしまうのは……。
「あの、灰が……」
「ぅあっちっ!」
あまりにも固まりすぎて灰が指先に落ちてしまって声を荒げた。
お昼休み、喫煙ルームで柳瀬部長とおふたりのところを直球で攻めた私。上司二人は若干呆気に取られて変な空気に気まずそうにしている。
柳瀬部長は探る様に安積さんと私を視線だけで見比べている。安積さんは――。
「……」
振ったはずの相手にまた声をかけられて単純に戸惑っている。咥えタバコのまま体が固まったまま何と返事をしようかと頭の中できっとグルグルしているんだろうな、それが表情でわかるほどだ。
「そんなにお時間取らせませんので。それをゆっくり吸われてからで……お願いします」
謙虚そうに聞いてる割に断固として時間を取ろうとする私を見つめる安積さんは眉を顰める。そんな固まりすぎる安積さんを見て気になるのは……。
「あの……安積さん」
気になってしまうのは……。
「あの、灰が……」
「ぅあっちっ!」
あまりにも固まりすぎて灰が指先に落ちてしまって声を荒げた。