超短編・戦闘人形は敵国皇子に溺愛される
『ぎぃぃ』という重々しい音を立てながら大きなドアが開いた。

そこには、いくつかの玉座とそこに座っている人達がゴミを見下ろすような目で私のことを見ていた。


「進め」そう言われながら兵士は私の背中を押した。


私はなるべく目を合わせないように下を向いて前に歩いていった。


少し歩いたところで兵士に背中を蹴られた。


きっとひざまずけという意味だろう。


私は蹴られるがまま顔もよくわからない奴らにひざまずいた。


すると、兵士は、私の髪の毛をつかみ、頭を地面に叩きつけた。


「お辞儀ぐらいできないのか!」

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