【完結】悲劇の継母が幸せになるまで

* * *



ヴァネッサが目を覚ますと、ギルベルトはもう部屋にはいなかった。

(大変っ! わたしが時間になったら起こさないとって思ったのにっ)

ヴァネッサが慌てていると、見兼ねたセリーナがギルベルトは時間で目覚めて用事を済ませに向かったと教えてくれた。
それを聞いたヴァネッサは心の底から安堵していた。

(よかった……ギルベルト様の体調は大丈夫かしら)

ヴァネッサがギルベルトのことを心配していると、レイとセリーナが前に立つ。


「ヴァネッサ様、アンリエッタお嬢様と旦那様のこと……ありがとうございます」

「……レイもセリーナもいきなりどうしたの?」

「ヴァネッサ様に聞いて欲しいことがあるのです」


真剣な表情をしている彼女たちにヴァネッサは向き直る。

ヴァネッサはここで初めて彼女たちからギルベルトの前妻について話を聞くこととなる。
共通点はリリアンもクロエも家族に虐げられてつらい思いをしていたこと。
リリアンはアンリエッタを産んで亡くなり、クロエは報復を恐れた令嬢たちに毒殺されてしまったことを聞いた。
ギルベルトはそのことを後悔している。
だからヴァネッサのことも相当悩んで受け入れたのではないかということも……。
< 115 / 210 >

この作品をシェア

pagetop