罪深く、私を奪って。
それが生々しく甦った。
写真を手にしたまま、玄関の廊下で呆然と立ち尽くしていると、どこからか小さな物音が聞こえた気がした。
ハッとして顔を上げる。
規則的になる時計の秒針。
低く唸るような冷蔵庫のモーター。
大通りを走る車のエンジン音。
息をひそめ耳を澄ませていると、確かに聞こえた。
ジャリ……
靴底が擦れる音が。
この部屋の扉のすぐ前で。
「…………ッ!!!」
悲鳴を上げたかったけれど、まるで喉を締め上げられたみたいに、まったく声にはならなかった。
いる。誰かが。
今、このドアの向こうに。
恐怖でその場に崩れるようにへたり込んだ。
遠ざかる足音を聞いて、もういなくなったと思っていたのに。
もう安心だと思ったのに。
きっと、玄関に灯った電気で私が起きているのを知って戻って来たんだ。
そして今、扉一枚隔てた場所で、私がこうやって恐怖に震えているのも、きっとわかってる。
ジャリ……
さっきより大きく聞こえた、靴底と地面に落ちている小さな砂とが擦れる音。
きっとわかってて、わざと音をたててる。
その小さな物音一つに、どんなに私が怯えているのかを。
もう立ち上がる事も出来ずに、ガクガクと震える体を這うようにして玄関から逃げ出した。
狭いワンルームのアパート。
どんなに玄関から遠ざかたって、その距離は大した変わらない。
写真を手にしたまま、玄関の廊下で呆然と立ち尽くしていると、どこからか小さな物音が聞こえた気がした。
ハッとして顔を上げる。
規則的になる時計の秒針。
低く唸るような冷蔵庫のモーター。
大通りを走る車のエンジン音。
息をひそめ耳を澄ませていると、確かに聞こえた。
ジャリ……
靴底が擦れる音が。
この部屋の扉のすぐ前で。
「…………ッ!!!」
悲鳴を上げたかったけれど、まるで喉を締め上げられたみたいに、まったく声にはならなかった。
いる。誰かが。
今、このドアの向こうに。
恐怖でその場に崩れるようにへたり込んだ。
遠ざかる足音を聞いて、もういなくなったと思っていたのに。
もう安心だと思ったのに。
きっと、玄関に灯った電気で私が起きているのを知って戻って来たんだ。
そして今、扉一枚隔てた場所で、私がこうやって恐怖に震えているのも、きっとわかってる。
ジャリ……
さっきより大きく聞こえた、靴底と地面に落ちている小さな砂とが擦れる音。
きっとわかってて、わざと音をたててる。
その小さな物音一つに、どんなに私が怯えているのかを。
もう立ち上がる事も出来ずに、ガクガクと震える体を這うようにして玄関から逃げ出した。
狭いワンルームのアパート。
どんなに玄関から遠ざかたって、その距離は大した変わらない。