罪深く、私を奪って。
ドアに体を強く押し付けられ自由を奪われ、息が止まるようなキスをした。
ブラインドを下ろしたままの、薄暗くてほこりっぽい会議室。
そこに響くのはお互いの乱れた息遣いと、舌がからむ水音。
「変な女……」
何度も噛みつくような口づけをしながら、彼が低く笑った。
「俺の事が好きなのに、他の男と見合いすんの?」
気が遠くなるようなキスの合間に、言葉で私を追い詰める。
「ん……、ちがっ」
わからないのはあなたの方だ。
「ん、石井さんこそ……」
亜紀さんという彼女がいるのに。
明日は結納だっていうのに。
どうして私にこんなキスをするの?
「イヤなら、やめるけど?」
告白すればすっきり諦められると言った沼田さんは、あんなに清々しい表情で笑っていたのに。
すんなり諦めるなんて、私にはとてもじゃないけどできそうにない。
私は救いようもないくらい欲深く、浅ましい生き物らしい。
「……やめないで」
人がイヤがる事はしちゃいけないって。
人の物を欲しがっちゃいけないって。
そんなの、こどもの頃から、わかりきってる事なのに。
頭では彼が私のものにはならない事なんてわかってる。
この行為が、亜紀さんを傷つけるってわかってる。
でも。
そんな理性もルールも忘れるくらい。
罪悪感なんて感じる余裕もないくらい。
本能が、目の前のこの人を欲していた。
たとえ一時の気まぐれでも。
ただの遊びでもいい。
ブラインドを下ろしたままの、薄暗くてほこりっぽい会議室。
そこに響くのはお互いの乱れた息遣いと、舌がからむ水音。
「変な女……」
何度も噛みつくような口づけをしながら、彼が低く笑った。
「俺の事が好きなのに、他の男と見合いすんの?」
気が遠くなるようなキスの合間に、言葉で私を追い詰める。
「ん……、ちがっ」
わからないのはあなたの方だ。
「ん、石井さんこそ……」
亜紀さんという彼女がいるのに。
明日は結納だっていうのに。
どうして私にこんなキスをするの?
「イヤなら、やめるけど?」
告白すればすっきり諦められると言った沼田さんは、あんなに清々しい表情で笑っていたのに。
すんなり諦めるなんて、私にはとてもじゃないけどできそうにない。
私は救いようもないくらい欲深く、浅ましい生き物らしい。
「……やめないで」
人がイヤがる事はしちゃいけないって。
人の物を欲しがっちゃいけないって。
そんなの、こどもの頃から、わかりきってる事なのに。
頭では彼が私のものにはならない事なんてわかってる。
この行為が、亜紀さんを傷つけるってわかってる。
でも。
そんな理性もルールも忘れるくらい。
罪悪感なんて感じる余裕もないくらい。
本能が、目の前のこの人を欲していた。
たとえ一時の気まぐれでも。
ただの遊びでもいい。