罪深く、私を奪って。
彼の言わんとすることがさっぱり分からない。
私は、自分が悪くてクラスの女の子たちに無視されてるんだと思ってた。
原因は自分自身だと思ってた。
だけど、違った?
他に原因があったの?
「あの日、タダシと野村さんがキスしてたってみんなに言いふらしたのは俺なんだ」
「…………!」
思い出したのは、頬にそっと触れた冷たい鼻先の感触。
寒い冬の夜だった。
そういえば私がクラスの女の子たちに無視をされはじめた頃だったかもしれない。
生まれて初めてした、幼い口づけ。
大好きだったはずの相手の男の子の事は、名前どころか顔すら思い出せなかったのに。
「タダシ……くん?」
そうだ。
確か彼の名前はタダシだったはず。
いつも無口であまり人を寄せ付けない、クラスの誰よりも大人びた男の子。
でも、それは冷たいからじゃなく不器用だから。
本当は優しい男の子だった。
そうだ。
小学生だった私はタダシくんという男の子が好きだったんだ。
「ほら、3学期がはじまったばっかりの頃だったかな。すごく寒い日に野村さんが捨て猫を拾って、家出した事あったの覚えてる?」
覚えてる。
学校帰りに見つけた、頼りない声で鳴く灰色の小さな猫。
そんな猫を家にいれちゃダメだって、お母さんに怒られて、その猫を抱きしめたまま家を飛び出した事。
当てもなく歩いた先にたどり着いた公園で、ひとり子猫を抱えて途方に暮れていた事。
私は、自分が悪くてクラスの女の子たちに無視されてるんだと思ってた。
原因は自分自身だと思ってた。
だけど、違った?
他に原因があったの?
「あの日、タダシと野村さんがキスしてたってみんなに言いふらしたのは俺なんだ」
「…………!」
思い出したのは、頬にそっと触れた冷たい鼻先の感触。
寒い冬の夜だった。
そういえば私がクラスの女の子たちに無視をされはじめた頃だったかもしれない。
生まれて初めてした、幼い口づけ。
大好きだったはずの相手の男の子の事は、名前どころか顔すら思い出せなかったのに。
「タダシ……くん?」
そうだ。
確か彼の名前はタダシだったはず。
いつも無口であまり人を寄せ付けない、クラスの誰よりも大人びた男の子。
でも、それは冷たいからじゃなく不器用だから。
本当は優しい男の子だった。
そうだ。
小学生だった私はタダシくんという男の子が好きだったんだ。
「ほら、3学期がはじまったばっかりの頃だったかな。すごく寒い日に野村さんが捨て猫を拾って、家出した事あったの覚えてる?」
覚えてる。
学校帰りに見つけた、頼りない声で鳴く灰色の小さな猫。
そんな猫を家にいれちゃダメだって、お母さんに怒られて、その猫を抱きしめたまま家を飛び出した事。
当てもなく歩いた先にたどり着いた公園で、ひとり子猫を抱えて途方に暮れていた事。