罪深く、私を奪って。
「あの時、クラスの連絡網で野村さんがいなくなったって連絡が来て大騒ぎになったんだよね。みんなで学校のそばとか家の周りとか、野村さんを探し回ってさぁ」
「そうだったんだ……」
「あれ? 知らなかったんだ。本人はのんきだなぁ。みんなすごく心配してたのに」
知らなかった。
クラスのみんなで私を探していてくれていたなんて。
「で、俺学校から少し離れた公園で野村さんを見つけたの。やったー!って思って。俺が一番に野村さんを見つけたヒーローだ! なんて思ってさ。
気分はあれだよ。囚われたお姫様を助けに来た王子様気分。公園のベンチの上で子猫を抱えて丸くなってる野村さんに意気揚々と近づこうとしたらさ、俺が公園に入る手前でタダシが走って来たんだよ」
そう言うと竹本くんは悔しそうに口をとがらせた。
その仕草が本当に小学生みたいで思わず小さく笑った。
「意外だったんだよね。無口でいつも冷めた感じのタダシがさ、野村さんを見つけてすごい慌てて走ってんだもん。ついびっくりして足を止めたら、ベンチの上で泣いてる野村さんを抱きしめてさ。あれはずるいよ。抜け駆けだよなぁ。本当はその役は俺のものだったのに」
そうだったっけ……。
私は寒い公園で子猫を抱えて震えていた事と、両親から厳しく叱られた事くらいしか覚えていないけど……。
「そうだったんだ……」
「あれ? 知らなかったんだ。本人はのんきだなぁ。みんなすごく心配してたのに」
知らなかった。
クラスのみんなで私を探していてくれていたなんて。
「で、俺学校から少し離れた公園で野村さんを見つけたの。やったー!って思って。俺が一番に野村さんを見つけたヒーローだ! なんて思ってさ。
気分はあれだよ。囚われたお姫様を助けに来た王子様気分。公園のベンチの上で子猫を抱えて丸くなってる野村さんに意気揚々と近づこうとしたらさ、俺が公園に入る手前でタダシが走って来たんだよ」
そう言うと竹本くんは悔しそうに口をとがらせた。
その仕草が本当に小学生みたいで思わず小さく笑った。
「意外だったんだよね。無口でいつも冷めた感じのタダシがさ、野村さんを見つけてすごい慌てて走ってんだもん。ついびっくりして足を止めたら、ベンチの上で泣いてる野村さんを抱きしめてさ。あれはずるいよ。抜け駆けだよなぁ。本当はその役は俺のものだったのに」
そうだったっけ……。
私は寒い公園で子猫を抱えて震えていた事と、両親から厳しく叱られた事くらいしか覚えていないけど……。