罪深く、私を奪って。
あのはじめてのキスをした、タダシくんだったってことに。
「ありがとう竹本くん。思い出した」
俯いて顔を覆ったままそう彼にお礼を言うと、驚くほど近くで竹本くんの声がした。
「じゃあ、今度は俺がなぐさめていい?」
「え?」
今度はって、どういう事?
「小学生の時、公園で泣いてる野村さんをなぐさめるのは本当は俺の役だったのに、タダシに横取りされちゃったから。今度こそ俺がなぐさめる役をやっていい?」
「あの、なぐさめるって……?」
竹本くんの言葉の意味が分からずに顔を上げると、彼の指が私の涙をぬぐった。
「ほんと鈍いなぁ野村さん」
人懐っこい笑顔を浮かべながら、私を鈍いとさらりと貶す。
竹本くんのこういう所が私を困惑させるから苦手なんだ。
「俺さっきから野村さんの事が好きだったって、地味に告白してんのに」
「え?」
驚いて瞬きをすると、目に溜まっていた涙がまたぽろりとこぼれた。
一瞬視界が滲んで前が見えなくなる。
何度か瞬きを繰り返し視界が鮮やかさを取り戻すと、私の体は竹本くんの腕の中にあった。
「た、竹本くん?」
抱きしめられてる。
竹本くんに。
突然の事態に驚いて、彼の腕の中から逃れようともがくと、余計に竹本くんの腕の力が強くなった。
耳のすぐそばで聞こえる竹本くんの心臓の音。
緊張を押し殺したような息使い。
温かい腕の感触。
……でも、私が欲しいのはそんなんじゃない。
「ありがとう竹本くん。思い出した」
俯いて顔を覆ったままそう彼にお礼を言うと、驚くほど近くで竹本くんの声がした。
「じゃあ、今度は俺がなぐさめていい?」
「え?」
今度はって、どういう事?
「小学生の時、公園で泣いてる野村さんをなぐさめるのは本当は俺の役だったのに、タダシに横取りされちゃったから。今度こそ俺がなぐさめる役をやっていい?」
「あの、なぐさめるって……?」
竹本くんの言葉の意味が分からずに顔を上げると、彼の指が私の涙をぬぐった。
「ほんと鈍いなぁ野村さん」
人懐っこい笑顔を浮かべながら、私を鈍いとさらりと貶す。
竹本くんのこういう所が私を困惑させるから苦手なんだ。
「俺さっきから野村さんの事が好きだったって、地味に告白してんのに」
「え?」
驚いて瞬きをすると、目に溜まっていた涙がまたぽろりとこぼれた。
一瞬視界が滲んで前が見えなくなる。
何度か瞬きを繰り返し視界が鮮やかさを取り戻すと、私の体は竹本くんの腕の中にあった。
「た、竹本くん?」
抱きしめられてる。
竹本くんに。
突然の事態に驚いて、彼の腕の中から逃れようともがくと、余計に竹本くんの腕の力が強くなった。
耳のすぐそばで聞こえる竹本くんの心臓の音。
緊張を押し殺したような息使い。
温かい腕の感触。
……でも、私が欲しいのはそんなんじゃない。