罪深く、私を奪って。
お客様と社員の取り次ぎをして案内するだけの業務。
その中で、できるだけ丁寧に、来社して下さった方に気持ちよく仕事をしてもらえるように。
言葉づかい、目線、指先、お辞儀の角度。
自分にできる精一杯の気遣いを込めて、ひとりひとりに応対する。
私が相手に向けたその想いに、笑顔で「ありがとう」なんて言ってもらえると、それだけでちょっと幸せな気分になる。
些細で単調な業務だけど、それなりにやりがいはある。
会社から支給された他の女子社員のそれとは違う、少し華やかな制服。
薄い茶色のジャケットに、クリーム色のワンピース。
綺麗にプリーツの入ったスカート丈は少し短めで恥ずかしかったけど、それも今はもう慣れた。
だけど……
エントランスに響いた早いテンポのヒールの足音に顔を上げると、きりっと髪をひとつにまとめた亜紀さんが営業の男性社員と一緒に外回りに出る所だった。
今朝、休憩室で二日酔いだと叫んでいた亜紀さんとは、まるで別人のような引き締まった表情。
凛とした、臨戦態勢といった感じ。
亜紀さんは足音を響かせながらちらりと受付カウンターの方を見ると、私に向かって小さく手を上げた。
私もそれにこたえて、笑顔で会釈をする。
「かっこいいなぁ……」
私にはあんなふうに男の人に混じってバリバリ働くなんてとても無理だけど、それでもやっぱり憧れてしまう。
その中で、できるだけ丁寧に、来社して下さった方に気持ちよく仕事をしてもらえるように。
言葉づかい、目線、指先、お辞儀の角度。
自分にできる精一杯の気遣いを込めて、ひとりひとりに応対する。
私が相手に向けたその想いに、笑顔で「ありがとう」なんて言ってもらえると、それだけでちょっと幸せな気分になる。
些細で単調な業務だけど、それなりにやりがいはある。
会社から支給された他の女子社員のそれとは違う、少し華やかな制服。
薄い茶色のジャケットに、クリーム色のワンピース。
綺麗にプリーツの入ったスカート丈は少し短めで恥ずかしかったけど、それも今はもう慣れた。
だけど……
エントランスに響いた早いテンポのヒールの足音に顔を上げると、きりっと髪をひとつにまとめた亜紀さんが営業の男性社員と一緒に外回りに出る所だった。
今朝、休憩室で二日酔いだと叫んでいた亜紀さんとは、まるで別人のような引き締まった表情。
凛とした、臨戦態勢といった感じ。
亜紀さんは足音を響かせながらちらりと受付カウンターの方を見ると、私に向かって小さく手を上げた。
私もそれにこたえて、笑顔で会釈をする。
「かっこいいなぁ……」
私にはあんなふうに男の人に混じってバリバリ働くなんてとても無理だけど、それでもやっぱり憧れてしまう。