罪深く、私を奪って。
仕方なく私も顔を上げ、エントランスにいる人には聞かれないように、なるべく小さな声でお礼を言う。
石井さんに車で家まで送ってもらったなんて他の女の子たちに知られたら、必要以上に詮索されそうだし。
いつだって注目を集めるこの人には、なるべくなら関わりたくないな。
なんて思っていると、
「今日は仕事、何時に終わるかわかる?」
ぼんやりした私の目の前で、コツコツと長い指でカウンターを叩きながら石井さんがそう言った。
「……え?」
仕事が何時に終わるって……。
そんな事私に聞かれても。
「あの、亜紀さんは今外回りに出ちゃいましたから、何時に終わるかわからないですけど……」
それじゃなくても、営業部は定時に上がれる事なんてめったにないらしいし。
知りたいなら、直接亜紀さんに聞けばいいのに。
不思議に思いながらそう答えると、
「誰が亜紀の話をしてんだよ」
と、彼は呆れたようにため息をついた。
カウンターについた肘に顎を乗せて、私の事を見下ろす。
至近距離でみつめられて思わず視線を下にそらすと、綺麗な鎖骨が目に入る。
男らしい首筋と、喉仏。
動揺を悟られなくて彼の顔から目をそらしたのに、いやにセクシーな彼の首元を目の前にして余計にドキドキした。
「あんたの仕事が何時に終わるか聞いてんだけど」
黙り込んだ私の耳に、彼の低い声が響く。
「え?」
なんで私?
石井さんに車で家まで送ってもらったなんて他の女の子たちに知られたら、必要以上に詮索されそうだし。
いつだって注目を集めるこの人には、なるべくなら関わりたくないな。
なんて思っていると、
「今日は仕事、何時に終わるかわかる?」
ぼんやりした私の目の前で、コツコツと長い指でカウンターを叩きながら石井さんがそう言った。
「……え?」
仕事が何時に終わるって……。
そんな事私に聞かれても。
「あの、亜紀さんは今外回りに出ちゃいましたから、何時に終わるかわからないですけど……」
それじゃなくても、営業部は定時に上がれる事なんてめったにないらしいし。
知りたいなら、直接亜紀さんに聞けばいいのに。
不思議に思いながらそう答えると、
「誰が亜紀の話をしてんだよ」
と、彼は呆れたようにため息をついた。
カウンターについた肘に顎を乗せて、私の事を見下ろす。
至近距離でみつめられて思わず視線を下にそらすと、綺麗な鎖骨が目に入る。
男らしい首筋と、喉仏。
動揺を悟られなくて彼の顔から目をそらしたのに、いやにセクシーな彼の首元を目の前にして余計にドキドキした。
「あんたの仕事が何時に終わるか聞いてんだけど」
黙り込んだ私の耳に、彼の低い声が響く。
「え?」
なんで私?