地球最後の日

いやだ、いやだ、いやだ。


理沙はどこにいる?


もうどこかを探し回ってる時間なんてない。

理沙がいちばん行きそうなところっ。
理沙がいちばんいそうなところっ…!


……!



「あそこかもしれない…!」


必死に足を動かす。
こんなことならもっと真剣にマラソン大会走っておけばよかった、なんて。

今さら後悔。



そこは私たちが一番よく遊んでたくさんの思い出がある場所。



一直線の通学路の先の先。

一つ右へ曲がればそれは見えてくる。


ゾウのはな公園。

ゾウの形を模した大きな滑り台の下に小さな空間があって、そこは私と理沙の秘密基地だった。


「理沙っ!」



……………。



……どうして…。

なんで………。



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