地球最後の日
「理沙のバカ…」
読み終えた手紙を折りたたみながらポツリとつぶやいた。
「こういうことは長嶋くんに言ってあげなきゃダメなんだからね……っ」
再び溢れてきた涙を手の甲で必死に拭った。
「美優だってっ」
理沙の目からも涙が溢れ出す。
「あたしも美優のことずっと親友だって思ってるんからぁ!」
イイワケばっかりだったのは私の方だよ。
例え、今日世界が終わっても。
私の親友は理沙で理沙の親友は私がいい。
思い出が消えてしまわないように、
そばにいるって証明するように、
私たちはぎゅっと抱きしめ合った。
「…ねぇ美優、美優の便せんに書いてあったピンクのお花の名前知ってる?」
「ううん、知らない。聞こうと思ってたの」
「スターチスっていうお花なんだよ」
「スターチスっていうのかぁ。かわいい名前」
「花言葉はね、”永久不変“なんだ。ずっと変わらないってこと」
「あ、それじゃあ私たちみたいだ。私たちの友情は一生変わらないもん」
「うん、そうだね。永久不変の友情。かっこいい」