北原くんは、会長の旦那様(月の蜜)
 そのまま、ゆえに会えないまま時間は過ぎていった。
 俺は、不思議とツラくなかった。
 多分、デートした時の写真を見ていたから。
 そんな俺も、小学校に入った。
 入学式では、お花をつけてもらったり、両親に沢山写真を撮られたりした。
 小学校では、俺がかっこいいと評判になり、ファンクラブまで出来た。
 俺自身は、どうでも良かった。
 ゆえがいなきゃ意味ないし。
 ファンクラブが出来ると、しおりちゃんが、悠斗くん彼女居るよ!と言いふらしてた。
 俺としては、真実だし、ファンクラブの子から言われても、そうだよ。と否定しなかった。
 ただ、過激な子は、彼女を見せろ!とうるさかったから、何人かに、ゆえの写真を見せた。
 ゆえのことをおばさん。と言ったやつは、鬼の形相で睨み、怖がらせた。
 俺の頭の中は、いつでもゆえだった。
 でも、ずっと会えないのは、寂しいものがあり、夢でも良いから会えないか?と思っていた。
 そんなある日。
 夢か現実か分からない世界に俺は友達といた。
 そこに、ゆえが現れた。
 俺は、すかさず、ゆえに声をかけた。
 「あ…あのっ…!!」
 ゆえは、俺の方を見た。
 「あのっ…!!
ゆえ。
これから、俺とデートしませんか?」
 ゆえは、一瞬、悩んだ。
 「(断られる…?)
(俺って気付いてない…?)
(覚えてない…?)」
 そう思った時、ゆえが答えてくれた。
 「いいよ。」
 その、いいよ。は、まさしく、ゆえ。
 俺は、嬉しくて、思いつく限りのデートプランをゆえに提供した。
 ゆえは、楽しそうだった。
 最後に、俺は大胆なことをゆえに言った。
 「もう、終わりが近付いてきたね…。
最後に、俺とSEXしない?」
 ゆえは、また、悩んだ。
 でも、OK!を出してくれた。
 俺は、ゆえと濃厚なキスをした。
 ゆえから漏れる、甘い吐息…。
 それだけで、俺のちんちんは、爆発寸前…。
 「(ゆえを満足させなきゃ…。)」
 その思いで、ゆえのおっぱいにむしゃぶりついた。
 ゆえのおっぱいは、甘い香りがした。
 ゆえの声が、吐息から、喘ぎ声に変わった。
 「(ゆえが感じてくれてる…。)」
「あ…あ…んん…。」
「(ゆえ、可愛いっっ!!)
はぁ…はぁ…っ!!
ゆ…え、我慢…できないっ!!
はぁ…っ…はぁ…っ!!
挿れて…いい…?
はぁ…はぁ…。」
「い…い…よ…ぉ…。」
 俺は、ゆえの中に挿れた。
 挿れただけでイキそうだった。
 挿れて、落ち着いてから、ゆっくりと腰を動かした。
 すると、ゆえの腰も動き出して、何度もイキそうになるのを必死で止めた。
 「(ゆえの中…気持ち…良すぎ…っ!!)
(腰…いかれそう…っっ!!)
はあ…はぁ…はぁ…はぁ…。
ゆえ…、イく…?」
「う…う…ん…。
まだぁ…。
あ…んん…。」
 俺は、腰を振りながら、ゆえのおっぱいを揉みしだくり、むしゃぶりついた。
 すると、ゆえの喘ぎ声が、一段と大きくなった。
 「イっちゃいそうっっ!!
あっ…あっ…あっ…!!
んんっっ…!!
イくっ!
イっちゃうっ!!
イっちゃうっっ!!」
「イって…いいよ…っっ…!!
はぁ…っ…はぁ…っ…はぁ…っっ!!」
「ああああああっっ!!
イくイくイくイくっっ!!
ああっ!!
あああああっっ!!」
 ゆえがイっても、俺は、腰を止めなかった。
 ゆえは、腰をくねくね動かしてきた。
 「だっ…だめっ…!!
イったの!!
イったのぉっっ!!」
「俺…、まだ…だから…っっ!!
はぁっ…はぁっ…はぁっ…!!」
「だっ…だめっっ…っっ!!
また…イっちゃう…っっ!!
あっあっあっあっ!!」
「俺もっ…っっ!!
イくっっ!!
いっっ…しょに…っっ…イこっっ?」
「イっちゃうっ!!
イっちゃうっっ!!」
「俺もっっ!!
…っっ…イくっっ!!
イくイくイくっっ!!
ゆえっ!!
中にっ!!
中にっっ!!
出していいっっ?!」
「いいよっっ!!
いっぱい出してっっ!!
ゆえの中に、いっぱい出してぇぇっっ!!!」
 2人一緒にイったあと、ゆえが疲れ果てて、俺の腕の中で眠っていたのが、めっちゃ可愛かった。
 「(俺の童貞、ゆえにあげちゃった…。)
(俺、今最高に幸せ!!)
(ずっと、このままでいたい…。)
(ゆえ。)
(俺のこと、覚えてる?)
(ゆえ。)
(俺、あの時の子だよ。)
(ゆえ。)
(目が覚めても、俺のこと覚えてて。)
(ゆえ。)
(俺のこと好き?)
(ゆえ。)
(俺、もっと、ゆえと話したい。)
(ゆえ。)
(今日、幸せだった?)
(ゆえ…ゆえ…ゆえ…ゆえ…。)」
 俺は、そこで目が覚めた。
 でも、生々しい感触が残ってて、ゆえの温かさもリアルで、夢の中とは思えなかった。
 それに、ゆえの中で出した、精液がどこにもなかった。
 「(あれは、なんだったんだろ…。)
(ゆえとホントにSEXしたみたい…。)
(ゆえの方は、どうだったんだろ…。)
(俺の感触、残ってるかな…?)
(俺の精子でビチャビチャかな?)」
 俺は、ゆえの感触が残ってるだけで、もう1回イキそうだった。
 ルンルンで部屋を出ると、圭介兄に会った。
 「おい。
悠斗。」
「なに?」
「なんで、そんなにルンルンなんだよ?
なんかあったのか?」
「良いことがあったの!」
「なんだよ?」
「内緒!!」
「教えろ!!」
「ヤダね!!」
「朝っぱらから、うるさいんだけど?」
「楓。
お前は、弟のこの顔を見て何も思わんのか?」
「どうせ、ゆえさんのことでしょ?
ゆえさんに、夢で会ったんじゃないの?」
「そうなのか?」
「(楓姉鋭い…。)
内緒!!」
「悠斗ぉ!!
早く準備しなさーい!!」
 下から母親の声がした。
 「今行くー!」
 俺は、圭介兄を振り切って下に降りた。
 「あ、こら。
悠斗!!」
「兄貴、うるさい。」
「悠斗の様子が変なんだよ。」
「悠斗の様子?
どうせ、ゆえさんに夢で会っただけでしょ。」
「涼太も楓も、悠斗のことが心配じゃないのか?」
「兄貴こそ、悠斗が浮かれる=ゆえさんがらみって、分からないかな…。」
「会っただけにしては、変なんだよな…。」
「夢くらいしかないでしょ。
どこに住んでるかも、分からないのに…。」
「うーん…。
なんか、怪しいんだよなぁ…。
夢の中で、SEXでもしたか…?
いや…、それにしては、服が汚れてないしなぁ…。
気になる…。」
「夢でSEXって…。
まだ、小5なのに?
兄貴の考えすぎじゃ…。」
「いいや。
あのスッキリ感の顔は、SEXした後みたいだ…。」
「小5で、SEX?
ないでしょ。
圭介兄さんの考えすぎよ。
ふわぁ〜…。」
 その頃、1階では、母親の尋問にあっていた俺…。
 「今日、浮かれてるけど、何かあったの?
夢でゆえさんに会ったの?」
「え…。
何でもないよ。
(SEXしたなんて言えねぇ…。)」
 その日は、学校に行っても、浮かれっぱなしだった。
 学校で、ファンクラブの子にも言われた。
 「今日、北原くん、幸せそう…。
何かあったの?」
「まぁね。」
「悠斗ぉ。」
「山岡さん、呼び捨てやめてよ。
山岡さんとは、何もないんだから。」
「何よ!!
あのゆえって人にも会えてないんでしょ?
本当に、彼女なの?
しおりの方が、毎日会えあるのに…。
それに、ゆえって人、おばさんじゃん。
しおりにしなよ。」
「ゆえのこと、おばさんって言ったな?
ゆえのこと、おばさんって言う人とは、話したくもない。
顔も見たくない。」
 俺は、山岡さんをこれでもかってくらい睨んだ。
 ファンクラブの子は、怖がっていたけど、山岡さんは、ゆえの悪口を止めなかった。
 「いい加減にしろよ?
俺にどれだけ嫌われたら止めるんだよ?
ゆえの悪口言うな!!
女だからって、手出されないと思うなよ?
ゆえの悪口言うやつは、女として見れないから。
殴られてぇの?
教室帰れよ。」
「山岡さん、もう止めた方が…。
北原くん、本気で怒ってるよ?」
「あんたは、関係ないでしょ?
ゆえのことも知らないくせに!
ゆえとキスしたって、幼稚園の頃じゃん!
ゆえもゆえ。
本当に彼女なら、彼氏放っておかないから。」
「ゆえのこと、呼び捨てにすんな!!」
 俺は、山岡さんの胸ぐらを掴んだ。
 それを見た、友達が止めに入った。
 「北原!
落ち着けよ!!」
「相手、女!!」
「うるせぇ!!
こんなの女じゃねぇ!!」
「山岡さんも謝って!!
北原の地雷踏みすぎ!!
北原が、ゆえさんのこと愛してるの知ってんじゃん!
謝って!
早く!!」
「止めるな!!
離せ!!
一発殴らせろ!!」
「山岡さん!
謝って!!」
「謝ったとこで、許すか!!」
 友達が、無理やり、引き離して、山岡さんを教室に連れて行った。
 「北原、落ち着いたか?
ゆえさんのこと言われたのは分かるけど、あれはヤバいって。」
「ゆえのこと、呼び捨てして、悪口言ったんだ。
殴られなかっただけマシだろ!」
「北原…。
これ、ゆえさん知ったら、ショックだと思うな…。
ゆえさんのこと考えて、行動しろよ。
腹立つのは分かるけど。」
「…………。」
「山岡さん、教室に連れてったよ。
悠斗、大丈夫か?」
「……あぁ……。」
「ふぅ…。
ゆえさんのことになると、見境ねぇんだから…。
今日、なんかいいことあったんだろ?
ゆえさんに会えたとか?」
「夢の中で…。」
「そのこと、考えとけ。
ったく…。
大人しい奴が怒ると、ホント、怖えな…。」
 このことは、すぐに、学校中に広まった。
 勿論、俺と山岡さんは、それぞれの担任から、事情を聞かれた。
 俺は、女に手を出そうとしたと言うことで、親に報告されることに…。
 ファンクラブでは、ゆえのことが地雷だと、情報が広まった。
 その日、学校から帰ると、母親に怒られた。
 「ゆえさんのこと、山岡さんに言われたからって、怒りすぎなのよ…。
相手は、女の子なんだから。
このことは、ゆえさんに話すわよ?」
「なんで、ゆえに言うわけ?!
ゆえ、関係ないじゃん!!」
「関係あるでしょ?!
ゆえさんのこと言われて、起こったことなんだから。
電話します。」
「ちょ…待ってよ!!
母さん!!」
「もしもし。
ゆえさん?」
「はい。
お久しぶりです。
どうされました?」
「実は、悠斗が…。」
「待って!!
母さん!!
俺が悪かった!!
だから、ゆえにだけは!!」
「後ろにいるの、悠斗くんですか?」
「はい。」
「代わってもらえます?」
「はい。
悠斗!
ゆえさん。
ちゃんと話しなさいよ?」
「わ…分かった…。
もしもし、ゆえ?」
「悠斗くん?
大きくなったのね。
今日は、どうしたの?」
「じ…実は…。
俺、ゆえのこと友達に言われて、頭に血が上って、悪口言った女の子殴ろうとした…。」
「そうなの?
何言われたの?」
「ゆえのこと、おばさんって…。
彼女なら、彼氏のこと、放っておかないって…。」
「そっか…。
それで、怒ったのね?
前に電話した子?」
「うん…。」
「そっか…。
ゆえに会いたい?」
「すっごく、会いたい…。」
「じゃあ、この日曜日に会う?
悠斗くんのとこまで行くよ。」
「ほ…ほんとに?!」
「うん。」
「会いたいっ!!
ゆえ、どこまで来る?!
道後?!」
「道後でもいいよ?」
「じゃあ、道後でデートしよ?!」
「いいよ。」
「やったぁーっっ!!
道後まで行くよ!!
何時?」
「朝…10時くらいかな…。」
「分かった!!
母さんに代わる!!」
「分かったわ。」
「母さん、日曜、ゆえとデートする!!
ゆえが代わってって。」
「ええっ!!?
ゆえさんいいの?
遠いでしょ?」
「大丈夫です。
悠斗くんに会ってもいいですか?」
「それは勿論!!
お願いします!!
悠斗ったら、ゆえさんのことしか頭になくて…。」
「ふふ…。
相変わらずなんですね。
日曜日、バスで、そちらまで行きます。」
「分かりました。
悠斗をお願いします。」
「はい。
任せてください。
それでは、失礼します。」
「はい。
失礼します。」
「ゆえ、電話切った?」
「切ったわよ。」
「日曜日、どの服がいいと思う?
こっち?
こっち?」
「カジュアルな方がいいんじゃない?
あんた、ゆえさんに迷惑かけるんじゃないわよ?
あんたに会ってくれるのだって、ゆえさんの好意なんだから。」
「分かってるって!!」
「今日のことは、お父さんにも話すからね?
学校のことも、ゆえさんのことも!!」
「分かったって。
母さん、新しい服買って。
その服でデート行く!!」
「あるのにしなさい!!
それから、デート代は、お小遣いあげるから、ゆえさんに使わすばっかしないのよ?」
「分かった!!
ゆえに会えるぅーーーっっ!!」
「もう!!
はしゃぎすぎ!!」
 その夜、父さんと兄達と姉に今日のことを報告された。
 みんなに、怒られたけど、俺の頭の中は、日曜のデートしかなかった。
 「母さん、とりあえず、山岡さんに、お詫びの電話を…。」
「分かったわ。」
「悠斗、道後までは、車で連れてってやる。」
「ありがとう!!
父さん!!」
「どんだけ浮かれてるのよ?
悠斗、ゆえさんに迷惑かけてるんだからね?」
「分かってるよ、楓姉。」
「ホントに、ゆえさんのことしか、頭にないんだから…。」
「悠斗、山岡さん。」
「山岡さん、今日はごめんなさい。
怖い思いさせたよね。
ホント、ごめんなさい。」
「許してあげるから、しおりと付き合って。」
「それは出来ない。
俺、ゆえがいるし、日曜、ゆえとデートするし。
山岡さんの気持ちには応えられない。」
「ゆえゆえゆえゆえ…。
ゆえのことばかり…。」
「山岡さん、同じこと何回も言わせないで。
ゆえのこと、呼び捨てにするな!
ゆえの悪口言うな!」
「っっ!!
謝りの電話じゃないの?」
「そうだけど?
でも、怒らすようなこと言ってるのは、山岡さんだからね?」
「っっ!!」
「学校で言われたと思うけど、これからは、俺に近付かないでね?」
「っっ!!
いやよ!!
こんなに好きなのに…。」
「先生に言われるよ?
好きなのは、ありがとう。
でも、気持ちに応えられない。
俺が好きなのはゆえで、俺の彼女はゆえだから。
じゃ、そう言うことで…。」
「ま…待って!!
悠斗!!
悠斗ぉっっ!!」
 俺は、電話を切り、山岡さんは大号泣。
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