隠れる夜の月
上半身を伏せてきた拓己に、その動きを封じられ、唇も塞がれる。腰を引き寄せられた拍子に、彼のものが一気に奥まで届いた。
「ん、んぅっ」
感じた痛みに思わず声を漏らす。唇を離した拓己に「痛いか?」と問われ、しばし考えた。
「……ちょっと、だけ」
想像していたような、ひどい痛みはなかった。代わりにというか、無理にねじ込まれたような違和感が勝っている。心なしか呼吸がしづらい。
「苦しい? ゆっくり息吸って……吐いて」
言われるままに呼吸を繰り返しているうちに、少し苦しさがやわらいでくる。
拓己は、三花の頬や頭を何度も優しく撫で、動かずにいてくれた。
けれどその間、何度も彼が、何かを堪えるように唇を引き結んでいたのは見逃していない。
だから、そろそろ大丈夫だろうと思えてきたタイミングで、三花は言った。
「動いていいですよ、……拓己さん」
拓己が目を瞠ってこちらを見つめる。迷うような色を目に浮かべた後の「……いいのか」という確認に、三花はこくりとうなずいた。
「ゆっくり、するから」
そう言って彼は、自身をいったん入口まで引き戻した後、再び突き入れてくる。内側がまんべんなく擦られる感覚に、説明のできない何かが背筋を駆け上がった。