偽装婚約しませんか!?
彼の言葉は、不安をひとつひとつ丁寧に取り除いてくれる。あれだけ固かった決心が鈍りそうになる。その隙を突くように、ローレンスが言葉を重ねる。
「……それとも、俺と一緒の未来はそんなに嫌かい?」
「い、嫌だなんて滅相もない。どんなときも共にあれればいいと、わたくしも願っています。けれど、ダメなんです。わたくしは……腹芸とか駆け引きとか、そういう小難しいの! たとえ学んでも実践なんてできません! だって……だって、わたくしは自分の性格を直せるとは到底思えませんから」
「…………。それが拒む理由?」
「は、はい。そうです。三つ子の魂百までと申しますように、わたくしはきっと死ぬまで今のまま変わらないでしょう。人間の根本的な性質はそうそう変わらないのです」
胸を張って言うことではないのは百も承知だ。
けれども、夢と現実を混同してもらっては困る。取り繕い方をいくら学んだとしても、根本的な部分は変えられない。だからこそ、自分は王族にはふさわしくない。うっかりボロが出て周囲に迷惑をかける未来しか想像できない。
「……それとも、俺と一緒の未来はそんなに嫌かい?」
「い、嫌だなんて滅相もない。どんなときも共にあれればいいと、わたくしも願っています。けれど、ダメなんです。わたくしは……腹芸とか駆け引きとか、そういう小難しいの! たとえ学んでも実践なんてできません! だって……だって、わたくしは自分の性格を直せるとは到底思えませんから」
「…………。それが拒む理由?」
「は、はい。そうです。三つ子の魂百までと申しますように、わたくしはきっと死ぬまで今のまま変わらないでしょう。人間の根本的な性質はそうそう変わらないのです」
胸を張って言うことではないのは百も承知だ。
けれども、夢と現実を混同してもらっては困る。取り繕い方をいくら学んだとしても、根本的な部分は変えられない。だからこそ、自分は王族にはふさわしくない。うっかりボロが出て周囲に迷惑をかける未来しか想像できない。